「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:クリント・イーストウッド特集(5)「欲望が招いた悲劇&執念深い女」

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」南北戦争で負傷した北軍の兵士が女子学園でトラブルを起こす『白い肌の異常な夜』、ラジオの人気DJがファンにつきまとわれるストーカー映画『恐怖のメロディ』を紹介します。

『白い肌の異常な夜』(The Beguiled)

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映画チラシ

1.ストーリー
南北戦争で負傷した北軍の兵士が女子学園で保護されるが・・・。
(1971年公開)

2.キャスト
クリント・イーストウッド(兵士)
エリザベス・ハートマン(教師)
パメリン・ファーディン(少女)
ジェラルディン・ペイジ(校長)

3.注目のシーン
①主役
南北戦争の時代。北軍兵士マクバニー(クリント・イーストウッド)。南部で重傷。森の中で動けなくなっているところを少女エミー(パメリン・ファーディン)に助けられる。エミーが寄宿する女子学園で看護を受け、徐々に回復。学園の教師エドウィナ(エリザベス・ハートマン)と恋仲になったが・・・。

②キャラ
女子学園の人たち。男は立ち入り禁止の女子学園。その学園が敵である北軍兵士マクバニーをコッソリ匿う。それは利敵行為ではあるが、重傷を負い、学園の女性たちにも優しいマクバニーを校長マーサ(ジェラルディン・ペイジ)は特別に保護。男らしいマクバニー。校長を始めとする女性たちの「隠れていた欲望」が目覚める。

4.感想
インパクトのあるタイトル。イーストウッド作品にしては暗い内容。痛々しいシーン、性的な演出が含まれている内容のため、あまり説明したくない映画でもあります。大怪我したマクバニーが少女エミーを始めとする女性たちに元気づけられる。そのお礼として「北軍兵士」ではなく「一人の人間」として生きることを決意。しかし、一人のみだらな女によって結果的に全員が不幸なことに。戦争で傷ついた女たちが癒しを求めて悲惨なことになってしまう悲しい作品。マクバニーも彼を信じた女性たちも実に気の毒。女性たちの男性観・戦争観、南部の黒人女性の苦悩が描かれた映画。階段のシーン、マクバニーが暴君のように振る舞うシーン、みんなで食事する最後のシーンが悲しい。

(予告編:YouTubeより)

www.youtube.com

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恐怖のメロディ(Play Misty for Me)

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映画チラシ

1.ストーリー
ラジオの人気DJがファンにつきまとわれる。
(1971年公開)

2.キャスト
クリント・イーストウッド(DJ)
ジェシカ・ウォルター(ファン)
ドナ・ミルズ(元彼女)

3.注目のシーン
①主役
ラジオで人気のDJガーバー(クリント・イーストウッド)。女好きで、複数の女性と関係を持つような男。バーで声をかけてきたイブリン(ジェシカ・ウォルター)と関係を持つ。

②正体
実はイブリンはガーバーの番組に『ミスティ』という曲をリクエストしていた女。ガーバーの熱心なファンであるが、非常にキレやすく危ない性格。そんな女と調子に乗って関係を持ってしまったガーバー。それ以来、イブリンにつきまとわれてしまう(突然訪ねてくる、勝手に車を使う、合鍵を作る、仕事を台無しにする)。そしてついに・・・。

4.感想
イーストウッドの監督デビュー作品。凶悪なならず者を倒しまくってきたイーストウッドが女に追い詰められる映画。女好きのガーバー。「手当たり次第」といった感じで遊ぶ(いけませんねぇ、いくらモテるからって軽い気持ちで女性と関係を持っては)。その代償はとても大きかった。でもラストシーンは「やっぱり」といった感じ(パンチ一発で万事OK?)。元々ヤバイ女が暴走してストーカーになってしまう映画(マイケル・ダグラス『危険な情事』(1987年)もそんな内容でござった)。「ジャズ・フェスティバル」のシーン、滝でガーバーがトビー(元彼女)と愛し合うシーン、恐怖のシーンに注目の映画です。 

(予告編:YouTubeより)

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