「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:クリント・イーストウッド特集(8)「復讐を誓う女&異常な映画マニア」

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」サンフランシスコの刑事が連続射殺事件を追う『ダーティハリー4』、「デッドプール事件」を追ってラジコン爆弾に追いかけ回される『ダーティハリー5』を紹介します。

ダーティハリー4(Sudden Impact)

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映画チラシ

1.ストーリー
サンフランシスコの刑事が連続射殺事件を追う。
(1983年公開)

2.キャスト
クリント・イーストウッド(刑事)
アルバート・ポップウェル(刑事)
ソンドラ・ロック(画家)
マイケル・V・ガッツォ(ギャング)
パット・ヒングル(署長)

3.注目のシーン
①主役
サンフランシスコのハリー・キャラハン刑事(クリント・イーストウッド)。百戦錬磨の男であるが、それだけ彼を逆恨みする者も多い。やたら襲撃され、マグナムで荒っぽく撃退。世間の「警察の暴力」に対する非難をかわしたい上司はハリーに別の町での情報収集の任務を与える(厄介払い)。

②悪党
ハリーには敵がいっぱい。ギャングのスレルキス(マイケル・V・ガッツォ)とその手下。三人組のチンピラ。この映画のメインとなる悪役は彼らではなく、静かな港町サンポーロのアホども。アバズレのレイ・パーキンズ(オードリー・J・ニーナン)、その弟ミック(ポール・ドレイク)、仲間のクルーガーら。10年前にある事件を起こし、恨みを買っている。

③キャラ
サンポーロに住む画家ジェニファー(ソンドラ・ロック)。男たちを銃で始末。彼女にはうつろな表情の妹がいる。サンポーロの警察署長ジャニングス(パット・ヒングル)。「よそ者」のハリーをなぜか異常に毛嫌い。シリーズのレギュラー、アルバート・ポップウェルは今回は刑事役。ハリーにヘンな犬をプレゼントする役どころ。

④アクション
やたら襲撃されるハリー。悪党どもを軽く撃退することもあれば、捕まって痛めつけられてしまう場合も。喫茶店強盗事件、結婚式でギャングを脅迫、ギャングのお礼参り、マヌケな三人組の逆襲(車を燃やされるハリー。後部座席を燃やしながら車を走らせるシーンは緊迫感と同時にギャグっぽく見える)、サンポーロで強盗を追跡(町に着いたばかりなのにすぐに事件に出くわすハリー。特異体質の持ち主?)、バーで地元のチンピラ女にからまれる、チンピラとの決着戦。

4.感想
三作目からコミカルな演出が多くなってきた印象の人気シリーズ第四弾。今回、キャラハンはやたら襲撃されます。しかし、心配ご無用。ピンチになりながらもマグナムとパンチで敵を倒しまくります。「過去がある女ジェニファー」の役でソンドラ・ロックが登場。「ジェニファーの恨み」にも大いに注目。この作品で濃いのは「レイ・パーキンズ」。最悪な女。警察からも「鼻つまみ者」として認識されている非常に下品な悪党。何なんでしょうね、コイツ。バーでハリーにからむ(気持ち悪い)。昔の仲間を脅迫(最低)。弟の体を欲しがる(ヤバすぎ)。しかし、その分、「最期」はスッキリ(ザマー)。コイツの邪悪な下品さ、悪質さにはウンザリですが、コーヒーに大量の砂糖、犬が活躍、といった楽しいシーンもある名作。「撃て、望むところだ」のセリフにも注目です。

(予告編:YouTubeより)

www.youtube.com

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ダーティハリー5(The Dead Pool)

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映画チラシ

1.ストーリー
サンフランシスコの刑事が映画関係者連続殺人事件を追う。
(1988年公開)

2.キャスト
クリント・イーストウッド(刑事)
エヴァン・C・キム(刑事)
パトリシア・クラークソン(ニュースキャスター)    
ジム・キャリー(ロック歌手)
リーアム・ニーソン(映画監督)

3.注目のシーン
①主役
サンフランシスコのハリー・キャラハン刑事(クリント・イーストウッド)。いつも上司から嫌われているが、今回はちょっと違う。「賭博王」ジャネロを有罪に持ち込み「正義の人」となったハリーを市警の広報課が高く評価。「警察の宣伝マン」になって欲しいと頼まれたりする。

②悪役
悪党から狙われるハリー。ジャネロが刑務所から指示を出し、手下がハリーを襲う。しかし、この映画のメインとなる悪役は映画関係者を狙う犯人。ロック歌手ジョニー(ジム・キャリー)、映画監督ピーター・スワン(リーアム・ニーソン)の下で働く経理係、映画評論家のオバサンを始末。そして、報道レポーターのサマンサ・ウォーカー(パトリシア・クラークソン)、ハリーを狙う。

③キャラ
「ハリー・キャラハンの相棒になった者は死ぬか重傷を負う」ということで相棒を持つことを避けたがるハリー。そんなハリーの新しい相棒は中国系のクワン(エヴァン・C・キム)。昔はワルだったらしく、かつての被害者に今でも憎まれているが、カンフーで凶悪犯と戦う勇ましい男。

④アクション
ハリーが襲撃されて撃退するシーンがこのシリーズの見せ場。しつこいジャネロが送り込む殺し屋と対決。そして、中華レストラン強盗事件、ラジコン爆弾、連続殺人犯との決着戦。

4.感想
ダーティハリー』のラスト(?)。今作でのハリーの敵はしつこいギャング、謎の殺人犯。ハリーと相棒がラジコン爆弾(猛スピードで恐ろしい破壊力)に追いかけ回されるシーン、最後に敵を始末するシーンが特に見せ場。リーアム・ニーソンは「ホラー映画の監督」役。一連の事件の容疑者としてハリーに目を付けられる役どころ。「過熱する報道」もテーマ。「特ダネ」が欲しいサマンサにハリーが怒りの表情。「映画関係者連続殺人事件」の背景には「死者を予想するゲーム "Dead Pool"」が。これを悪用する犯人。そいつの正体は? 様々なテーマが盛り込まれた傑作。ロック歌手のマヌケな感じの最期(ジム・キャリーの変顔が楽しい)、ハリーがファンに声を掛けられるシーン、ジャネロがデカい囚人にビビるシーン、ハリーに脅されてギャングがビビるシーンといったコミカルな演出にも注目です。

パトリシア・クラークソン:『アンタッチャブル』(1987年)で映画デビュー。主人公「エリオットネス」の妻役。この『ダーティハリー5』は二作目。 

(予告編:YouTubeより)

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