「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:クリント・イーストウッド特集(9)「犯罪四人組&絶壁の高山」

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」  4人の男が銀行を襲撃する『サンダーボルト』、アメリカの暗殺者が正体不明のスパイを追って危険な登山をする『アイガー・サンクション』を紹介します。

サンダーボルト』(Thunderbolt and Lightfoot)

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映画チラシ

1.ストーリー
4人の男が銀行を襲撃する。
(1974年公開)

2.キャスト
クリント・イーストウッド(強盗)
ジェフ・ブリッジス(風来坊)
ジョージ・ケネディ(強盗)
ジェフリー・ルイス(強盗)

3.注目のシーン
①主役
教会の牧師サンダーボルト(クリント・イーストウッド)。神妙な顔つきで説教。しかし、これは仮の姿。実際は、逃亡中の強盗犯。かつての仲間に見つかってあわてて逃走するが、逃げ切れず。

②悪役
主役が悪役の映画。昔奪った50万ドルを無くしたサンダーボルト。その時の強盗仲間レッド(ジョージ・ケネディ)、グディ(ジェフリー・ルイス)はそのことを知ってガッカリ。途中知り合った風来坊ライトフット(ジェフ・ブリッジス)を加えた4人で改めて銀行の大金を狙う。

③キャラ
「4人」がメイン。サンダーボルトは冷静。ライトフットは行き当たりばったりの青年だが明るい性格で、偶然出会ったサンダーボルトも彼のそういったところが気に入った様子。レッドは粗暴な男で、「お調子者」のライトフットの態度にイライラ。グディは車の運転が専門で、少し気が弱い。他に、サンダーボルトらに強引に車を交換させられてしまう夫婦、ライトフットの「色仕掛け」に動揺する男、など。

④アクション
レッドとグディがサンダーボルトを追うシーン、サンダーボルトとレッドの殴り合い、銀行襲撃、レッドの暴行&逃走が見せ場。

4.感想
イーストウッドが犯罪者を演じるクライムムービー。牧師に化けた逃亡犯、行き当たりばったりの若者、荒っぽい男、ヘンにマジメな男。行き当たりばったりで、無謀なところがある四人が警備の固い銀行を破ろうとする。彼らの性格、行動、その結果に注目。シリアスなストーリーにコミカルな演出(イーストウッドのメガネ姿&逃げる時の走り方、ジェフリー・ルイスのアイスクリーム屋、ブリッジスの女装、イーストウッドケネディの変装(ストッキングで変顔に))が入った人気映画です。

(予告編:YouTubeより)

www.youtube.com

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アイガー・サンクション』(The Eiger Sanction)

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映画チラシ

1.ストーリー
アメリカの暗殺者が正体不明のスパイを追う。
(1975年公開)

2.キャスト
クリント・イーストウッド(暗殺者)
クリス・クリストファーソン(連絡係)
ジャック・キャシディ(元・戦友)
ジョージ・ケネディ(登山仲間)
セイヤー・デイヴィッド(暗殺組織の司令塔)

3.注目のシーン
①主役
大学の美術教授ヘムロック(クリント・イーストウッド)。しかし、それは仮の姿。本業は「アメリカ政府の暗殺者」。「暗殺者は用済みになれば暗殺者によって消される」ことを熟知しており、引退したいと思っているが、組織はそれを許さず。小細工を仕掛けられ、ヘムロックはスイスのチューリッヒである二人組の暗殺「サンクション」を行うが・・・。

②悪役
ストーリー上の悪役はアメリカの敵である「片足が不自由な男」。しかし、ヘムロックにとっては暗殺組織の司令塔で「ドラゴン」と呼ばれる男(セイヤー・デイヴィッド)。かつてナチスの手先だった男で、実に狡猾な奴。「色素欠乏症」であり、暗い部屋でしか生きられない。チューリッヒでの任務を終えたヘムロックに小細工し、新たな任務を引き受けざるを得ない状況に追い込む。

③キャラ
「ドラゴン」の司令をヘムロックに伝えるポープ(クリス・クリストファーソン)。チューリッヒでの任務を終えたヘムロックに妙に親しげに接近する客室乗務員ジェマイマ・ブラウン(ヴォネッタ・マッギー)。ヘムロックの登山仲間でアイガー登山チームのまとめ役ベン(ジョージ・ケネディ)。ヘムロックのトレーニングのパートナーを務める女ジョージ( ブレンダ・ヴィーナス)。かつて戦場でヘムロックを裏切ったマイルズ・メロー(ジャック・キャシディ)。ヘムロックとアイガー北壁を登るフランスのモンテーニュ(ジャン=ピエール・ベルナルド)、オーストリアのマイヤー(マイケル・グリム)、ドイツのフライタグ(ライナー・ショーン)。ヘムロックのアイガー登山を見守るベンにしょーもない質問をするオバハン。

④アクション
ヘムロックの暗殺と登山が見せ場の映画。チューリッヒでは(ちょっとトチりながら)ヘムロックが二人組を暗殺。アイガー登山の前に腕試しとして高い岩山に登る。そしてアイガー登山。一緒に登る三人の中に「アメリカの敵」がいるということでヘムロックは「誰が敵なのか」と監視しながら危険な登山を強いられる。

4.感想
「敵の正体」が最後まで不明なサスペンス。見所はやはり「アイガー登山のシーン」。断崖絶壁で、山頂は氷で滑りやすい危険な登山。高所恐怖症の人は要注意の映画。シリアスなストーリーながら、キャラ設定が面白く、ちょっとしたツッコミどころが多い映画でもあります。最大のツッコミどころは「足が不自由な敵」。敵は意外な人物。足を引きずって歩いたため正体がバレてしまう。しかしながら、そのシーンまでは普通に歩いて、走っていた(もっと別の設定にした方がよかったような気がする)。そもそも危険な登山をする必要があったのか? という気もする。やはりこれは「登山シーン」を見せたい映画。スタントを使わずイーストウッドが実際に登山した、とのこと。また、ポール・ニューマンが主演する予定だったという話も。暗殺者なのに女にすぐ引っかかる「ヘムロック」というキャラ(女子学生にちょっとしたセク○ラも)。マイルスの用心棒を油断させてぶっ飛ばしたりといった面白シーンもある名作です。

ちょっとしたツッコミどころ
・美術教授の裏の顔(暗殺者)
アメリカスパイのリーダーの過去(悪党すぎる)
・敵を始末するのに手間取るヘムロック
・連絡係が客室乗務員

(予告編:YouTubeより)

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