「鉄板映画:人気スター映画のブログ」西側のパイロットがソ連の新型戦闘機を奪おうとする『ファイヤーフォックス』、ニューオリンズの刑事が女性を狙う犯罪者を追う『タイトロープ』を紹介します。
1.ストーリー
西側のパイロットがソ連の新型戦闘機を奪う。
(1982年公開)
2.キャスト
クリント・イーストウッド(元・米空軍パイロット)
ナイジェル・ホーソーン(MiG-31の開発者)
ヴォルフ・カーラー(KGB議長)
3.注目のシーン
①主役
元・米空軍パイロットのミッチェル・ガント(クリント・イーストウッド)。ベトナム戦争時のトラウマに悩まされているが、腕は確か。ソ連ビリアルスクの秘密基地から新型戦闘機「MiG-31」を奪う任務。貿易商に変装してソ連に潜入。工作員の手引きで任務を遂行しようとする。
②緊迫感
ガントによる潜入工作が見せ場の映画。変装してソ連に潜入。しかし、KGBによる検問があったり、尾行されたり。「MiG-31」の開発者バラノビッチ博士(ナイジェル・ホーソーン)の協力を得て、基地に潜入。破壊工作。「MiG-31」奪取に成功するが、ソ連軍によって追跡される。
4.感想
米ソ冷戦時代の軍拡競争を描いた作品。敵に出し抜かれたら国際的な軍事バランスが崩れるということで、それを回避するため敵の最新兵器を盗み出そうとする。その結末は? 「国家間の相互不信」がテーマ。現代の国家同士、個人同士にもあてはまる「足の引っ張り合い」。どちらが勝ってもあまり良い結果にはならなそうな争い。戦闘機での空中戦、監視社会「ソ連」の緊張感、イーストウッドの変装姿、ソ連書記長(演:ヴォルフ・カーラー)の警告、燃料補給&「おとぼけ作戦」に注目です。
(作品情報:各種資料より)
・原作クレイグ・トーマス(1976年のベレンコ中尉亡命事件にヒントを得て執筆)
・製作にアメリカ空軍・海軍が協力
・「モスクワ市内」のシーンはウィーンで撮影
・戦闘機「ファイヤーフォックス」はミニチュア&実物大セット
(予告編:YouTubeより)
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『タイトロープ』(Tightrope)
1.ストーリー
ニューオリンズ市警の刑事が女性を狙う犯罪者と対決する。
(1984年公開)
2.キャスト
クリント・イーストウッド(刑事)
アリソン・イーストウッド(娘)
ジュヌヴィエーヴ・ビュジョルド(活動家)
3.注目のシーン
①主役
ニューオリンズ市警殺人課のウェス・ブロック刑事(クリント・イーストウッド)。プライベートでは二人の娘(アリソン・イーストウッド、ジェニー・ベック)、犬との穏やかな暮らし。しかし、仕事はハード。風俗関係の女性が殺害される事件発生。被害者の交友関係を洗うが、犯人から予告、挑発。どうやらブロックがターゲットになってしまったらしい。
②悪役
陰湿な犯人。犯罪者が追ってくる捜査官に対してストーカー的な心理を持つ映画は他にもありますが、これはその内の一つ(イーストウッド『ザ・シークレット・サービス』『ブラッド・ワーク』)。謎の犯人。女性ばかり狙う。そしてブロックの知り合い、関わった女を狙うようになっていく。
③演出
シリアスな『ダーティハリー』といった作品。いかがわしい夜の町の人間たち。ブロックが聞き込みをしたり、犯人と格闘したり。犯人の正体、最期に注目されたい。
4.感想
『ダーティハリー』の番外編といった雰囲気が感じられる映画。夜の仕事で生きる女たちを狙う卑劣な犯罪者。ブロックと対決。犯人の正体が最後までわからないサスペンス作品。アクションよりも「ブロック」という「弱い所もある等身大の男」が心理的に追い詰められていく描写が見所。怪しげな夜の町、イーストウッドの実の娘、犬の活躍(『ダーティハリー4』でも犬が活躍するシーンがあった)にも注目です。
(予告編:YouTubeより)
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