「鉄板映画:人気スター映画のブログ」頑固な老人とアジア人少年の交流を描いた『グラン・トリノ』を紹介します。イーストウッド演じる「ウォルト・コワルスキー」の毒舌とケンカっぷりに注目の作品です。
『グラン・トリノ』(Gran Torino)
1.ストーリー
頑固な老人がアジア人との出逢いがきっかけで自分を見つめるようになっていく。
(2008年公開)
2.キャスト
クリント・イーストウッド(老人)
3.注目のシーン
①主役
ポーランド系米国人ウォルト・コワルスキー(クリント・イーストウッド)。朝鮮戦争に従軍し、フォードの自動車工を50年勤めた経歴。妻を亡くしたが、息子夫婦、孫とはソリが合わない。神父から懺悔しに教会へ来るように勧められるが、その気にならない。長年住んできた町も妙なチンピラがのさばって廃れていく。そんなウンザリするような環境で暮らす中、アジア系チンピラに強制された少年タオがウォルトの車「グラン・トリノ」を盗もうとする。
②キャラ
少年タオはウォルトの隣の家に住むアジア人。スーという姉がいる。「口の悪い床屋」はウォルトの唯一の友人。
③アジア人
アメリカに進出するアジア人。現地で地元のアメリカ人たちとどういう付き合いをしているのだろう? アクション映画に出てくるアジア人はどうしようもないほどガラが悪かったり、あくどかったりすることが多い。この映画に出てくるアジア系チンピラもかなり悪質で、ウォルトとトラブル。こういったことは映画の中だけの作り話なのか、実際にアジア人がアメリカ人に大きな迷惑を掛けている事実があっての表現なのか? アジア人が欧米で蔑視されることが多いというが、その原因は何なのか?
4.感想
イーストウッドが「変化していく周辺」に反発と戸惑いを感じながら生きるアメリカ人を演じる映画。住み慣れた町が劣化。妻は亡くなるし、ギャングは我が物顔でのさばるし、隣のガキは車を盗もうとしやがるし、ロクなことがない、という日々。元々、戦争体験により心を閉ざしたような生き方をしてきたウォルト。そういう状況でアジア人少年との交流が始まる。ウォルトは周囲の出来事や自分自身の問題をどう解決するつもりなのか? 様々なテーマが盛り込まれた名作。個人的には「ウォルト」というキャラに共感するところが多かった。ズバズバ本音を言い(「トロ助」「春巻き野郎」など)、しょーもない誕生日プレゼントにウンザリし、しつこいチンピラをぶっとばす。しかし、やっぱり不器用なウォルト。面白いキャラですが、彼の取った行動は「良い手本」とは言えない。「もし自分がウォルトだったら?」と想像しながら鑑賞するのがオススメです。
(予告編:YouTubeより)
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