「鉄板映画：人気スター映画のブログ」政界とギャングの関係を描いたサスペンス『訣別の街』、若手のCIA局員が重要データ持ち出し事件を追う『リクルート』を紹介します。
『訣別の街』（City Hall)
１．ストーリー
ある事件により政界とギャングの関係が浮き彫りに。
（1996年公開）
２．キャスト
アル・パチーノ（市長）
ジョン・キューザック（市長補佐官）
ブリジット・フォンダ（弁護士）
ダニー・アイエロ（政治屋）
マーティン・ランドー（判事）
３．注目のシーン
①事件
ニューヨークが舞台。刑事サントスと麻薬の売人ザパティが路上で銃撃戦。6歳の黒人少年が巻き込まれて犠牲に。ザパティは大物ボスの甥で、保護観察中。重罪を犯した過去があり、本来なら刑務所に入っているべき男。
②キャラ
刑事と少年の死を悼む市長パパス（アル・パチーノ）。市長補佐官のケヴィン（ジョン・キューザック）はパパスをバックアップするため、事件の背後関係を調べようとする。その調査に弁護士コーガン（ブリジット・フォンダ）、市長のスタッフであるエイブ（デヴィッド・ペイマー）も協力。
③黒い関係
民主党支部長のアンセルモ（ダニー・アイエロ）は「ワケあり」の男。「典型的な政治屋」といった感じで、わざとらしい笑顔で有権者と語り合い、ギャングの大物ポール・ザパティ（アンソニー・フランシオサ）とも付き合いがある。パパスとも知り合いで、開発業者と組んで市の開発計画に参入して「おいしい思い」をしようとする。判事（マーティン・ランドー）はパパスと古くからの付き合い。政治、司法、ギャングのトライアングルが「サントス事件」の背後にある。
４．感想
利害関係が複雑でややこしいニューヨーク。ある事件をきっかけに「街を支配する黒い関係」が浮かび上がる。それを知った市長補佐官はどう動くのか？ 権力者たちの黒い関係を描いた映画。実話のようなリアリティを感じる作風。パチーノ、アイエロ、『スパイ大作戦』のマーティン・ランドーといった大物が登場。人間関係に注目。人の清廉さを汚す政治の世界、アンセルモがギャングに追い込まれるシーンは鑑賞していて憂鬱な気分になります（要注意）。葬儀でのパパス（アル・パチーノ）の演説シーンはちょっと演技過剰な気がしました。
ダニー・アイエロ：『ゴッドファーザー PART II』『プロテクター』『ハドソン・ホーク』ほか。
（予告編：YouTubeより）
－－－－－－－－－－－－－－
『リクルート』（The Recruit)
１．ストーリー
若手のCIA局員が重要データ持ち出し事件を追う。
（2003年公開）
２．キャスト
コリン・ファレル（CIA）
ブリジット・モイナハン（CIA）
アル・パチーノ（CIA）
３．注目のシーン
①主役
プログラマーのクレイトン（コリン・ファレル）。非常に優秀な男だが、父を謎の事故で亡くした過去がある。そんなクレイトンにCIAのスカウトマン、バーク（アル・パチーノ）が接近。
②キャラ
「CIAから特別にスカウトされた」と思ったクレイトン。大勢の受験生の一人に過ぎなかった。若手の指導を担当するバーク。CIA候補生のレイラ（ブリジット・モイナハン）、ザック（ガブリエル・マクト）ら。
③訓練
CIAエージェントになるための訓練を受けるクレイトンら。「自分のみを信じろ」という教訓、スパイ技術の習得、拷問への対処などを学ぶ。
④実践
バークに呼び出されたクレイトン。「アイス９」と呼ばれる機密データの行方を追う任務を命じられる。ラングレーのCIA本部からデータを持ち出す裏切り者、それを受け取る黒幕は誰なのか？
４．感想
謎の組織CIA。外部の者には何をやっている役所なのかわからない。「スパイの世界」を描いた陰謀モノ映画『リクルート』。「きっとCIAはややこしいことをやっているのだろう」という素人の想像力をかき立てる内容。過去がある青年クレイトンがCIAからスカウトされて、スパイになる訓練を受ける。「誰も信じるな」というのがCIAのモットー。独特の訓練にクレイトンは困惑。「ウソばかりの世界」で何を基準に行動すればいいのか？ クレイトンやバークといったキャラクター、CIAの訓練（訓練生を泣かせるほど追い込む訓練。ホントにこんな訓練やってるんでしょうか？）、任務（敵を追跡するカーチェイス、悲劇）、裏切り者の正体＆最後の結末に注目のスリリングな映画です。
（予告編：YouTubeより）
--------------------------------------
Amazonショッピングサイトへのリンクです。
訣別の街 [DVD]
