「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:ジャン=クロード・ヴァン・ダム特集(9)「香港のバッタモン屋&米の東欧政策」

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」模造品をめぐって犯罪者たちが争うコメディタッチなアクション作『ノック・オフ』、米軍が東欧で反大統領派のクーデターを阻止しようとする『ザ・コマンダー』を紹介します。

『ノック・オフ』(Knock Off)

1.ストーリー
模造品をめぐって犯罪者たちが争う。
(1998年公開)

2.キャスト
ジャン=クロード・ヴァン・ダム(詐欺師)
ロブ・シュナイダー(詐欺師)
レラ・ローコン(調査員)
マイケル・ウォン(捜査官)
ポール・ソルヴィノ(CIA)

3.注目のシーン
①主役
1997年、香港が舞台。中国への香港返還が迫り、当局による模造品の手入れが活発化。模造品を商うレイ(ジャン=クロード・ヴァン・ダム)&トミー(ロブ・シュナイダー)のインチキコンビ。仲間らと人力車レースを楽しむが、仲間のエディが襲われ、コンビニで襲撃者たちと乱闘。

②悪役
怪しい連中ばかりが登場する映画。レイ&トミー、エディ、同業者スキニー。この映画の悪党はエディを襲う白人たち&謎の黒幕。その正体、香港のバッタモン屋との関係、模造品を悪用した陰謀に注目。

③キャラ
香港が舞台ということでアジア系が登場。バッタモン屋を追う警察官としてチャン(マイケル・ウォン)、リン・ホー(カーメン・リー)。レイ&トミーが扱うインチキジーンズを調査しにアメリカからやってきたカレン(レラ・ローコン)。何やら「ワケあり」なトミーに接触するCIAエージェントのハリー(ポール・ソルヴィノ)。

④アクション
ヴァン・ダムの格闘、ガンアクション、カースタント、爆発シーン(緑色の炎)などアクション的な見せ場を詰め込んだ内容。人力車レース(町を疾走。大迷惑なレース)、コンビニでの格闘、逃走トラックを追跡、レイ&トミーがエディの手下に追い回されるシーン、船での戦闘(コンテナを使った危険なスタントも)。

4.感想
ダブルチーム』に続いて香港映画のツイ・ハークが監督したハードアクション作。アクション監督はあのサモ・ハン・キンポーだとか。今回も「コカ・コーラ」の看板が大きく目立つシーンがあった(『ダブルチーム』では「コカ・コーラ」がスポンサーだった)。ややコミカルなタッチで描かれている映画。ヴァン・ダムは妙な連中と組んで怪しい商売をやっている「レイ」の役。アクション担当のキャラですが、粗悪なバッタモンのシューズを履いて走っているうちに靴底が剥がれていくシーンが楽しい。笑いを担当するのはロブ・シュナイダー演じる「トミー」。しかしながら、無駄口が多いトミー。よくしゃべるけど、あんまり面白くない。リン・ホー役のカーメン・リーはなかなかの美人さん。コメディーっぽい演出で、アクションシーンはシリアスな映画。アンバランスな感じで、ツッコミどころが多い。映像の楽しさ・迫力を素直に楽しむ作品です。

(予告編:YouTubeより)

www.youtube.com

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『ザ・コマンダー(Second in Command)

1.ストーリー
米軍が東欧で反大統領派のクーデターを阻止しようとする。
(2005年)

2.キャスト
ジャン=クロード・ヴァン・ダム(中佐)
ジュリー・コックス(ジャーナリスト)
ウィリアム・タプリー(CIA)
セルバン・セレア(大統領)

3.注目のシーン
①東欧
東欧のある国が舞台。民主主義を世界中に広めたいアメリカ。その国でも民主的な選挙を実施したが、負けた前大統領キリロフ派が選挙結果に反発。アミレフ大統領(セルバン・セレア)を引きずり降ろそうとする。

②主役
アミレフの警護にやってきた米軍のキーナン中佐(ジャン=クロード・ヴァン・ダム)。アメリカ大使館に行く前に旧知のジャーナリスト、ミシェル(ジュリー・コックス)が泊まっているホテルに立ち寄ったが・・・。

③アクション
キーナンを中心とするアメリカ兵が前大統領派と戦う映画。特にキーナンのアクションに注目。ホテルのジャーナリストを襲う前大統領派との格闘、ロケット砲などでアメリカ大使館を包囲する前大統領派と銃撃戦、地下トンネルでの戦闘、軍隊の裏切りに反撃、米軍によるヘリからの援護。ただ、キーナンは「軍人」のため、ヴァン・ダム得意の格闘シーンは少な目。戦車、銃、ナイフを使った戦闘、爆撃が見せ場。

4.感想
ルーマニアブカレストで撮影された戦闘アクション映画。ヴァン・ダムが親米政権を守るために東欧に派遣された軍人を演じる。政界での内部対立や裏切りなど現実にありそうなシリアスな内容。敵が迫ってくる緊迫した状況、激しい戦闘が見せ場。しかしながらツッコミどころも。市民から抗議されたり、反体制派から攻撃されたりで孤立無援のアミレフ大統領(この人には支持者はいないのか?)。敵が迫っていても撮影を続けるジャーナリスト(人質になってしまったり、アッサリ始末されたり。ハッキリ言って足手まといな連中)。CIAエージェント(ウィリアム・タプリー)がヘンにエラそう(しかも、大失態)。「選挙結果を受け入れない国」でアメリカが頑張る映画。でも、この国には民主主義は根付かないと思います。

(予告編:YouTubeより)

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