「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:『猿の惑星』(1968年:チャールトン・ヘストン、ロディ・マクドウォール)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」宇宙飛行士が「猿が支配する惑星」に不時着するSF映画。「言葉を失った人間」と「言葉・武器を使う猿」。人間と猿の立場が逆転している世界に注目です。

1.ストーリー
宇宙飛行士たちが「猿が支配する惑星」に不時着する。

2.キャスト
チャールトン・ヘストン(宇宙飛行士)
リンダ・ハリソン(女)
キム・ハンター(猿)
ロディ・マクドウォール(猿)

3.注目のシーン
①未知の惑星
宇宙を旅するテイラーたち。宇宙でのハプニング。さらに時が過ぎ「3978年」。テイラーらは「ある惑星」に不時着。ショッキングな光景を目撃。その惑星に住む人間は言葉を発することなく、食べ物をむさぼる「野生化した動物」。猿が人間のように言葉を使い、「人間狩り」を楽しみ、「獲物」の前で自慢げに記念撮影(普段から人間は動物に残酷なことをしている、という社会的メッセージが込められたシーンでもある)。人間と猿の立場が完全に逆転している世界だ。

②主役
大物チャールトン・ヘストン。「猿の惑星」で猿に追われたり、痛めつけられたりする「テイラー」を好演。何とも不気味な世界で孤軍奮闘する役どころ。

③猿
猿に痛めつけられて声を出せなくなったテイラー。オリに入れられて監視される。監視するのはチンパンジー系の猿である動物心理学者のジーラ(キム・ハンター)、ジーラの婚約者コーネリアスロディ・マクドウォール)。テイラーが言葉を話せることに驚いた二人はテイラーを保護しようとする。この惑星にはチンパンジー系以外にも「ゴリラ系」「オランウータン系」が。「ゴリラ系」は気が短くて凶暴であるため、軍人として治安を担当。「オランウータン系」は知能が高く、指導者的立場。「チンパンジー系」は穏やかな性格。それぞれが役割を果たしている。

④演出
「人間と猿の立場が逆転している世界」ということで、人間が裸同然の格好で野生の暮らしをしていたり、遊びで狩られたり。普段、人間が他の生き物にやっているようなことを逆にやられている描写はかなり衝撃的。エンディングにも大いに注目。

4.感想
「壮大な歴史モノ」の一作目。舞台は「3978年」。猿が支配的な映画。「猿の惑星? そんなのには興味無いね」という人ほど観て欲しい映画。「地球の壮大な歴史」が語られる、このシリーズ。「宇宙や歴史が好きな人」には面白く感じられる内容ではないかと。また「人間と他の生き物」を風刺した作品でもあります。人間テイラーが猿に追われたり、痛めつけられたり。「虐待の醜さ」を描いたシーンはショッキングでもあり、自分たちの暮らしや考えを見直すキッカケにもなりそうです。テイラーを保護する「理性的な猿」ジーラとコーネリアス。彼らの理性ある行動にも注目。そんな惑星でテイラーに生きる希望を与えるのは人間の美女ノバ(リンダ・ハリソン)。テイラーとノバの純愛が美しい。「猿の惑星」ではありますが、猿が特別優れているというワケではありません。高度な科学を持っているということもなく、(現在の私たち)人間の文化よりも低いレベル。なぜこの星では猿が人間よりも立場が上なのか? 一体ここはどこの惑星なのか? なかなかストーリーがよくできた作品。シリーズ全五作をセットで鑑賞することをオススメします。

ロディ・マクドウォール:『クレオパトラ』『処刑教室(1982)』ほか。
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