「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:『ブラック・サンデー』(1977年:ロバート・ショウ、ブルース・ダーン)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」イスラエルを支援するアメリカを憎むテロリストがフットボールのスタジアムを狙うパニック映画。イスラエル大佐の捜査活動に注目です。

1.ストーリー
パレスチナのテロ組織がアメリカ・ロサンゼルスのフットボールイベントでテロを行おうとする。

2.キャスト
ロバート・ショウイスラエルの大佐)
ブルース・ダーン(復員兵)
マルト・ケラー(テロリスト)
フリッツ・ウィーヴァー(FBI捜査官)
マイケル・V・ガッツォ(貿易商)
ウォルター・ゴテル(大佐)

3.注目のシーン
①主役
イスラエルの大佐カバコフ(ロバート・ショウ)。30年に渡りイスラエルの敵を抹殺してきた男。テロリスト殲滅作戦である女を始末できず、後悔する。

②悪役
パレスチナのテロリストグループ「黒い九月」(この映画はフィクション。しかしながら、この「黒い九月」は実在のグループ。具体的な組織名を出すのは問題のような気もする)。その女メンバーのダリア(マルト・ケラー)は家族をイスラエルに殺された過去がある。その復讐として、ベトナム戦争の復員兵マイケル(ブルース・ダーン)と共にフットボールの大きなイベントが行われるスタジアムでテロを行おうとする。

③キャラ
カバコフがアメリカに潜入した「黒い九月」を追う映画。テロリストと関わりがある貿易商ムツァイ(マイケル・V・ガッツォ)を脅し、(「黒い九月」に詳しい)どこかの国の大佐リアット(ウォルター・ゴテル)にワナを仕掛けて情報収集。ダリアと共犯者を追う。

④アクション
イスラエルアメリカFBIが共同作戦で「黒い九月」を追うシーンが迫力。カバコフとFBI捜査官サム(フリッツ・ウィーヴァー)が「黒い九月」のリーダーを町で追うシーン、飛行船でテロを行おうとするダリア&マイケルをヘリで追跡するシーンに注目。

4.感想
実在のグループ「黒い九月」が登場するためノンフィクション映画かと思いましたが、どうやらフィクションらしい。また日本では上映中止を求める脅迫状が届いたため劇場公開されなかったという(あまり触れない方がいいような気もする映画ですが、フィクションなので他の映画と同じようにレビューしてもよいのではないかと)。パレスチナのテロリストに容赦しないイスラエル。その断固たる態度が新たなテロを生む、という映画。リアルな描写で観客を引き込む内容になっています。過去があるダリア。イスラエルだけではなく、イスラエルを支援するアメリカも憎んでフットボールイベントを狙う。同じようにアメリカを憎むベトナム復員兵マイケル。国のために戦ったのにボロボロになっただけ、というのが祖国に対する恨みの理由(戦争は国に対する不信感を生み、愛国心を失わせる行為であるようです)。そんなダリア&マイケルを追跡するカバコフ。どんな結末になるか? シリアスな映画ですが、アクション映画のような迫力の場面もありますし、またちょっとしたツッコミどころもあります(テロリストを生け捕りにしたいカバコフ。しかしカバコフの命令によって警官隊に大きな犠牲が。他にも、爆発シーンが安いCGみたいで映像的にショボい感じ、など)。全編に渡る緊迫感、登場人物たちのそれぞれの価値観、映画的なアクションシーン(「ジョーズ」と戦った時以上に頑張るロバート・ショウ)、スタジアムでのパニックに注目の映画。古い映画ですが内容的には古さを感じさせない作品です。

ウォルター・ゴテル:『007』シリーズでのKGBゴゴール将軍役で有名。
マイケル・V・ガッツォ:ギャング役でおなじみ。『ゴッドファーザー PART II』『チャールズ・ブロンソン/愛と銃弾』。いずれも悲惨な目に遭う役どころだった。
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