「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:『ザルツブルグ・コネクション』(1972年:バリー・ニューマン、ウド・キア)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」オーストリアの古都ザルツブルグで、ある重要なモノが入ったケースをめぐって怪しげな連中が争奪戦を繰り広げる映画。事件の結末に注目です。

1.ストーリー
ザルツブルグである写真家が殺され、その家族と弁護士が危険な連中に追われる。

2.キャスト
バリー・ニューマン(弁護士)
アンナ・カリーナ(未亡人)
クラウス・マリア・ブランダウアー(未亡人の弟)
カレン・ジェンセン(旅行者)
ウォルフガング・プライス(刑事)
ウド・キア(ナチの残党)

3.注目のシーン
①主役
ある重要なモノが入ったケースをめぐってスパイたちが争う映画。主役は「ケース」かもしれない。ザルツブルグにやってきたアメリカの弁護士ビル・マシスン(バリー・ニューマン)。出版契約のことで写真家ブライアントを訪ねる。帰ってこない夫ブライアントを心配する妻アンナ(アンナ・カリーナ)。ブライアントは「ケース」が原因で殺害されていた。

②悪役
オーストリアザルツブルグは冷戦時代に「スパイ天国」と言われていたそうな(今でも?)。そこの湖に長年沈められていた「ケース」。その中身はある者にとっては極めて重要なモノ。それをめぐってソ連KGBアメリカCIA、イスラエル、ナチの残党、オーストリア当局が争奪戦を繰り広げる。正直なところ、ややこしい内容で、どこに誰に正義があるのかよくわからない映画(登場人物をメモしながら鑑賞することをオススメします)。

③キャラ
アンナのだらしない弟ヨハン(クラウス・マリア・ブランダウアー)、わざとらしくマシスンに接近するシカゴ出身の女エリザベス(カレン・ジェンセン)、アンナとは知り合いの刑事ザウナー(ウォルフガング・プライス)、目が怖いナチスの男アントン(ウド・キア)、CIAのチャック、名高達男みたいな顔の暗殺者、リフトで暗殺されるヒゲのオッチャン、ほか。

④サスペンス
中盤まではどういう映画なのかよくわからないストーリー展開。結局のところ「ケースの中身」を世界各国のエージェントらがそれぞれの思惑で追う内容。「中身」は中盤以降に明かされ、誰がどういう理由でそれを追っているのか説明してくれるシーン・セリフがあります。

4.感想
バニシング・ポイント』(1971年)でおなじみのバリー・ニューマンが弁護士を演じる一風変わったスパイ作。ビル・マシスンは「弁護士」ということですが、銃で巧くピンチを切り抜けたり、カーチェイスをやったり。ホントに弁護士? ひょっとしたら違うかも。「ケース」をめぐってスパイ、刑事、それを売って儲けようと企むバカな奴などが関わり合う映画。最後にそれを手に入れるのは? 「スパイの世界」「ザルツブルグの古い町並み」に興味がある方にオススメの映画。人間関係がややこしく、また楽しい映画ではないため、鑑賞するには少し忍耐が必要。個人的には怪優ウド・キアの表情が印象的。カーチェイス、マシスンが尾行をまくシーン(ちょっとコミカル)、派手な爆発シーンなど映画的な見せ場もあるスリリングな傑作です。

クラウス・マリア・ブランダウアー:『007サンダーボール作戦』のリメイク作『ネバーセイ・ネバーアゲイン』(1983年)ではショーン・コネリーと対決する「スペクター」の幹部を演じた。

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