「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:『真夜中の刑事 POLICE PYTHON 357』(1976年:イヴ・モンタン、フランソワ・ペリエ)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」恋人を殺された警部が自分に容疑がかかるのを回避しようとするサスペンス映画。部下に罪を着せようとする署長。人間関係に注目です。

1.ストーリー
単独捜査を好む孤独な刑事に若い恋人ができたが・・・。

2.キャスト
イヴ・モンタン(警部)
ステファニア・サンドレッリ(謎の女)
フランソワ・ペリエ(署長)
シモーヌ・シニョレ(署長の妻)
マチュー・カリエール(刑事)

3.注目のシーン
①主役
フランス・オルレアン警察の警部フェロー(イヴ・モンタン)。養護施設で育ったため、どこか孤独なところがある男。ある日、単独捜査で教会荒らしを逮捕。その時の模様を写真に撮る謎の女シルヴィア(ステファニア・サンドレッリ)。そのことがキッカケで二人は親しくなっていく。

②悪役
実はシルヴィアはワケありの女。犯罪歴、離婚歴があり、しかもフェローの上司にあたるガネ署長(フランソワ・ペリエ)の愛人。フェローを愛するシルヴィアはガネとの関係を終わらせようとするが、ガネは怒りにまかせてシルヴィアを鈍器で撲殺。自首しようとするガネだが、ガネの妻テレーズ(シモーヌ・シニョレ)が入れ知恵し、シルヴィア殺害の罪をフェローに着せようとする。

③キャラ
シルヴィア殺害事件を捜査するフェローと部下のメナール刑事(マチュー・カリエール)ら。メナールは怪しい単独行動を取るフェローに不満の様子。

④努力
とってもシリアスなストーリー。なのにどこかコメディっぽいところが。交際していた女性が殺されて「自分が犯人だと思われてしまう」とアセるフェロー。証人(シルヴィアと自分が一緒にいるところを目撃した人物)に会うのを避けたり、シルヴィアと自分の関係が明るみになるような証拠を捜すためにシルヴィアの部屋を徹底的に調べたり、証人を殴り倒したり、顔を薬品で焼いて面通しできないようにしたり。フェローがそういった涙ぐましい努力をするシーンは何となくコントのようにも見えてくる。

4.感想
孤独な警部フェロー。若く明るいシルヴィアと出会って浮かれ気分。しかし、シルヴィアが殺され、自分が疑われることを恐れて証拠を隠滅しようとする。その結末は? 一風変わった刑事モノ映画。どこか変わった雰囲気があるのがヨーロッパ映画の特徴。そのため「ツッコミどころ」も。孤独だった男にようやく訪れた明るい愛が消えてしまったうえに上司に罪を着せられるというシリアスなストーリーであるにもかかわらず、証拠を隠滅しようとする数々のシーンのせいで滑稽な映画に。また、自分が犯人であるにもかかわらず、スッとぼける署長の表情も何となく妙な感じで鑑賞していて思わず笑ってしまう(登場キャラがアセったり、平静を装ったりするときの表情もこの映画の見せ場)。しかしながら、映画的な見せ場も。フェローが酔っぱらうシーン(ブタを乗せたトラックにイタズラしたり、町を楽しそうに歩いたり)、署長とフェローの対決、ラストのスーパー強盗事件(迫力のシーン)など。ストーリー展開に注目の映画。このブログはネタバレしないのがルールのため、説明できるのはここまで。「自分がフェローだったらどう行動するか?」と考えながら鑑賞するのがオススメの作品です。
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