「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:『トータル・フィアーズ』(2002年:ベン・アフレック、モーガン・フリーマン)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」極右勢力の陰謀によりアメリカとロシアが戦争状態に突入するサスペンス&アクション映画。「核兵器への恐怖」で緊張する政府高官に注目です。

1.ストーリー
アメリカで謎の核爆発が起こり、アメリカとロシアの間に緊張が走る。

2.キャスト
ベン・アフレック(CIA分析官)
ブリジット・モイナハン(恋人)
モーガン・フリーマン(CIA長官)
ジェームズ・クロムウェルアメリカ大統領)
マイケル・バーン(ロシアの政治顧問)
キアラン・ハインズ(ロシア大統領)

3.注目のシーン
①主役
CIA分析官ジャック・ライアン(ベン・アフレック)。ロシア政界の分析を担当。ロシアに新しい大統領が誕生。ライアンはCIA長官キャボット(モーガン・フリーマン)に同行してロシアの核施設を視察したり、CIAエージェントとしての心得を学んだり。

②事件
ゴラン高原で発見された「不発弾」。それは1973年の第四次中東戦争イスラエルの戦闘機が撃墜されて紛失したままになっていた原爆。ネオナチ組織がそれを入手し、アメリカ・ボルチモアに運び込む。狙いはアメリカで核爆発を起こし、それをロシアの仕業に見せかけることによってアメリカとロシアに絶滅戦争をさせ、その後の世界をリードしようというもの。

③大爆発
大観衆でにぎわうフットボール場およびその周辺が核爆発で吹き飛ぶ。アメリカ大統領(ジェームズ・クロムウェル)、キャボット、ライアンらも爆発に巻き込まれる。ネオナチ組織の思惑通り、アメリカはロシアによる核テロと見なして報復攻撃を検討する。

④緊迫感
ニラみ合うアメリカとロシア。ロシア大統領(キアラン・ハインズ)は予期せぬ出来事により自国がアメリカから誤解されていることに困惑。一方、側近を失い、自らも負傷したアメリカ大統領は断固たる態度で報復攻撃を主張。両国の高官らも「戦争派」「慎重派」に別れて混乱する。

4.感想
核の傘の下にある世界」の脆さを描いた映画。アメリカで大惨事。元々「チェチェン問題」でロシアを快く思わないアメリカがその惨事はロシアによるものと決めつけて報復攻撃しようとする。それを阻止しようとするCIA分析官ジャック・ライアン。現場で収集した正しい情報を彼は大統領や政府高官に伝え、核戦争を回避できるのか? 緊迫感、核爆発の壮絶なシーンが見せ場のシリアスな映画。2002年の映画ですが、今(2023年)鑑賞しても古さを感じるどころか、まさに現在進行形の問題ではないか、という感じがする。「映画は作り物、娯楽」ですが、この映画はそういう意味では全く楽しくありません。破滅と隣り合わせの現代世界。この映画が現実のものとなる日が来るのだろうか? しかしながら、ちょっとしたツッコミどころ。政府高官というのは判断能力が低い人が多いのだろうか? まず、事件の真相を確かめてから報復を検討すべき。やたら報復攻撃を主張する高官らが愚かに見えてくる(「ライアンが活躍する映画」だから仕方がない? もし、こういうことが日本で起こったら、日本の政治家たちは巧く対応できるだろうか?)。ライアンの恋人キャシー役でブリジット・モイナハンが登場。緊張するシーンが多い映画ですが、ライアンとキャシーの恋愛シーンで少し心がなごみます。また、キャボットの指示で諜報活動する「ジョン・クラーク」(リーヴ・シュレイバー)というキャラにも注目です。

ジャック・ライアントム・クランシー著作の小説のキャラ。『レッド・オクトーバーを追え!』(1990年)ではアレック・ボールドウィン、『パトリオット・ゲーム』(1992年)『今そこにある危機』(1994年)ではハリソン・フォードが「ライアン」を演じた。

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