「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:『恐怖の精神病院』(1946年:アンナ・リー、ボリス・カーロフ)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」一言多い女が権力者にうとまれて精神病院送りになるサスペンス映画。キャラ、病院の描写、意外な結末に注目です。

1.ストーリー
勝ち気な若い女が権力者に逆らって精神病院送りになったが、彼女は患者たちを目覚めさせようと努力する。

2.キャスト
アンナ・リー若い女
リチャード・フレイサー(青年)
ビリー・ハウス(卿)
ボリス・カーロフ(院長)

3.注目のシーン
①主役
「理由の時代」と呼ばれた頃の話。1761年、ロンドン。モーティマ卿(ビリー・ハウス)を面白い話で楽しませる役割の女ネル(アンナ・リー)。ベツレヘム・セントメリー精神病院を見学するが、患者たちの置かれた劣悪な状況、院長のシムズ(ボリス・カーロフ)に強い嫌悪感。そのことでネルは卿からお払い箱に。その後、卿を批判するネル。しかし、卿とシムズが一致協力してネルを精神病院送りに。

②キャラ
クエーカー教徒で石工のウィリアム(リチャード・フレイサー)はネルに精神的なアドバイス。シムズのいとこキティは頭が少し足りない女だが、ネルに代わって「モーティマ卿を楽しませる係」に就任。政治家ウィルクスは「デビル」と呼ばれる男だが、良識派。ネルの召使いポールは失業して別の道へ。

③患者たち
劣悪な環境で無気力に暮らす。うめくだけの者、身動きできない女、言葉を失って粗暴な振る舞いをする男、ネルと同じように陰謀により入院させられている元・弁護士、アル中の治療中の男、など。

4.感想
実在した精神病院が舞台の映画。後に映画化される『カッコーの巣の上で』のヒントになったとか。卿に仕えるネルは勝ち気で、イチイチ一言多い女。元々、卿にウンザリしていたこともあって退職。しかし、その後も卿をコケにしたことでエラい目に。しかし、精神病院でもへこたれないネル。何と無気力な患者たちを立ち直らせようとする。意外なネルの根性に焦るシムズは卑劣なことをしようとする。ネルとシムズの運命は? 何と言っても精神病院のシーンがインパクトの映画。ジャッキー・チェンの『スパルタンX』にも精神病院のシーンがありますが、その描写は『恐怖の精神病院』の方がショッキング。特にゾンビのようにうめいて通りがかる者につかみかかるシーンはかなりの恐怖。テレビ放送されることはまず無いでしょうな。見所は、脱走しようとした患者が建物から落下、醜い権力者、地位を利用して小遣い稼ぎしようとするシムズ(セコい)、卿に仕える黒人少年、卿が主催するパーティ(金箔で皮膚呼吸できなくなる男。『007/ゴールドフィンガー』の元ネタ?)、ネルの精神を鑑定するインチキな審問会、暴れる男とネルの出会い、シムズの末路。ネルが「一言多い女」だったがために起こった数々の出来事。しかし、そのおかげで後に病院の環境が改善されたとか。「精神の強さ」がテーマの名作です。

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