「鉄板映画:人気スター映画のブログ」英国の中尉がアラビアに情報収集に向かう実話戦争映画。アラブをまとめるロレンス、そして崩壊。壮大なセットにも注目です。
1.ストーリー
英国中尉がアラビアに情報収集に向かうが、命令を超える行動を勝手に取り・・・。
2.キャスト
ピーター・オトゥール(英国中尉)
オマル・シャリーフ(アラブ人)
アンソニー・クイン(アラブ人)
アレック・ギネス(王子)
ジャック・ホーキンス(司令官)
3.注目のシーン
①主役
1916年、英国の中尉ロレンス(ピーター・オトゥール)に任務。アラビアでファイサル王子(アレック・ギネス)に会い、現地の状況と王子の意向を確認せよ、とのこと。当時、アラビアは進んだ武器を持つトルコに圧倒されており、馬と刀のアラブは押されっぱなし。
②パートナー
ペドウィン(遊牧民)に案内されて王子の元へ向かうロレンスだが、他の部族の水を飲んだ、という理由で案内人が撃たれて死亡。撃ったのはハリト族のアリ(オマル・シャリーフ)。怒りに燃えるロレンス。しかし、王子の仲介でその後、アリと行動を共にする。
③集合
「打倒トルコ」ということでロレンスがアリの軍勢、途中で知り合ったアウダ(アンソニー・クイン)のハウェイタット族軍をまとめる。そして、トルコ軍が陣取るアカバの町を総攻撃。
④鬱病
無惨な殺し合いに疲れたロレンスは「楽な部門」への配置転換をアレンビー将軍(ジャック・ホーキンス)に申し出るが、却下。将軍の「必要な支援は全て与える」の言葉を信じたロレンスは再び戦場へ。今度は自前の用心棒も配下に入れてダマスカスを陥落させようとする。
⑤キャラ
ファイサル王子は弱気になったり、強気になったり。英国軍事顧問ドライデン(クロード・レインズ)は狡猾で、「食えない奴」(英国本国の意向を忠実に実行するキャラ、と思われる)。アウダは気が荒く、欲が深い。アリは気は荒いが、政治を学ぼうとするなど理性的なところがある。ロレンスを慕う二人の少年ファラージ(マイケル・レイ)とダウド(ジョン・ディメック)は頑張るが、悲しい最期。トルコ軍司令官(ホセ・フェラー)はロレンスの身体に触るなど、ちょっと怪しい雰囲気。アメリカ人記者ベントリー(アーサー・ケネディ)は戦場に興奮したり、ロレンスに皮肉をぶつけたりする「アメリカ人らしい」キャラ。
4.感想
史実を描いた映画(227分)。しかし、映画用に作られたキャラもあり、全てが本当のことではないようです。変わり者だが教養があるロレンスが砂漠でのキツい任務に抜擢。しかし、情報収集が任務だったにもかかわらず、アラブ軍を率いてアカバのトルコ軍を撃破する功績。それが認められてまた戦場へ。しかし、アラブ人は「勝手に人の水を飲んだ」という理由で人を殺したりする荒っぽい人たち(映画の話。現実のアラブ人はどうなのかは知らない)。ダマスカスをモノにしたアラブ連合軍だが、内部分裂で統治についての話が全くまとまらない。結局のところ、「ロレンスの戦いは何だったのか?」という気がしてくる内容。アラブのまとまりのなさは今日でも続いています。きっと永遠に中東地域は争いが続くのでしょう。見所は、大勢のエキストラ、大規模なセット(「アカバの町」はスペインの海岸沿いに作られたセットだそうだ)、過酷なロケ(気温50度を超えるヨルダンでの撮影。砂漠のシーンは演技ではなく、本当にキツかったそうだ)、人間関係(英国、王子、ロレンス、アラブ人たち)、戦闘シーン(アカバ攻め、列車襲撃、ダマスカス陥落、ほか)、砂漠を渡るシーン、トルコに捕まって拷問、「サイクス・ピコ条約」の話、虐殺&報復、アラブ会議での混乱、ロレンスの最期。スケールの大きいシーン、英国・王子の思惑に注目です。
(YouTube)
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