「鉄板映画:人気スター映画のブログ」キートンがどんくさい銀行員を演じる怪談な話、絶望した男が狩りを志願して人生が変わる話。ダークな演出に注目です。
『化物屋敷』(1921年)

1.注目のシーン
①銀行
ウォール街のある銀行。マヌケな行員キートン。接着剤で紙幣をベトベトにして一騒動。そんなとき邪悪な支配人と組んでいるニセ札団が銀行強盗。ところがキートンが誤解から追われるハメに。一方、「ファウスト」が演じられている劇場では団員の不手際で観客が怒り。客に追い掛けられる団員とキートンがニセ札団の隠れ家に逃げ込む・・・。
②キャラ
銀行の頭取はちっこいオジサンで、娘は美人。支配人はキートン短編でおなじみの悪役ジョー・ロバーツ(デカくて、目が怖い男)。劇団の連中はどんくさい。ニセ札団はあの手この手のトリックで隠れ家に来たキートンをビビらせようとする。
2.感想
『化物屋敷』というタイトル。しかし、本当にお化けが出る屋敷ではなく、インチキ。隠れ家に人を近づかせないように支配人&ニセ札団が怪奇話をでっち上げているにすぎない。最初は「化物」を怖がるキートンだが、そんな子供だましのトリックにいつまでも引っかかるワケがない。どんな結末に? 見所は、接着剤で混乱、大ドジな「ファウスト」舞台、屋敷でのドタバタ(バラバラ人間が生き返る、など)、天国の階段&地獄への滑り台。
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『ハード・ラック』(1921年)

1.注目のシーン
①ツキの無い男?
仕事をクビになったうえに失恋したキートン。自殺を試みるが失敗。アルマジロを求める動物園の依頼で狩りをすることに。キツネ狩りのグループの一人で乗馬の美女(ヴァージニア・フォックス)にホレるが、彼女らが悪党ルーク(ジョー・ロバーツ)の一味に襲われピンチに・・・。
②キャラ
またしてもジョー・ロバーツが悪役(ほぼレギュラー)。ドジな警官隊もおなじみ。
2.感想
「幻の映画」。フィルムが発見されて日の目を見た。しかし、ラストの三分間は画質の劣化が激しいため写真で補っている、とのこと(DVDの説明より)。内容はキートンが絶望したり、新しい恋をしたり。暗いストーリーですが、結局はいつものようにギャグ&アクション。見所は、自殺を何度も失敗、警官に追われるシーン、ハンティング&釣り、動物(牛、クマ)にビビる、ルーク一味と対決(散弾銃の弾が破裂する迫力のシーン)、求婚、プールで飛び込み&その結果。「何があっても絶望するな」というキートンのメッセージが感じられる短編です。
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