「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:バスター・キートン特集⑧(『北極無宿』『電気屋敷』)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」キートンがどうしようもないバカ男を演じる話、アイデアマンの電気技師になる話。キートンの悪役ぶり、珍電気システムに注目です。

『北極無宿』(1922年)

1.注目のシーン
①悪党
地下鉄の終着駅がある北の町に住むキートン。バクチ場でカネを巻き上げようとして失敗したり、勘違いでカップルを射殺したり。そんなバカな男が妻(シビル・シーリー)を傷つけた後、人妻(ボニー・ヒル)にちょっかい。手下の太っちょ(ジョー・ロバーツ)と共に人妻を追い掛ける・・・。

②キャラ
キートンのせいで被害に遭う人たち。妻、よその夫婦、バクチ場の連中。いつも悪役のジョー・ロバーツは今回は珍しく「キートンの手下」役。

2.感想
キートンが他人の妻をしつこく追い掛けて悲劇に見舞われる短編。犯行&オチに注目の内容。見所は、カジノ強盗、ステッキが雪に刺さってコケる演出(チャップリン『黄金狂時代』(1925年)でもおなじみのギャグ)、凍った湖で釣り、亭主と対決。
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電気屋敷』(1922年)

1.注目のシーン
①卒業生
大学で植物学を学んで卒業のキートン。しかし、卒業証書を間違えられるミスにより「電気技師」と誤解される。豪邸の主人(ジョー・ロバーツ)と美人の娘(ヴァージニア・フォックス)に頼まれて屋敷の電気システムを設計したが・・・。

②キャラ
キートンの父ジョーと妹ルイーズがエキストラで出演。いつものようにジョー・ロバーツは被害に遭う役どころで、ヴァージニア・フォックスは「キートン短編」の常連ヒロイン。キートンに仕事を奪われた男は邪悪な仕返しをするような奴。豪邸の家政婦は侵入者にビビってトランクの中に隠れてエラい目に遭う役どころ。豪邸に招かれた客人たちは電気システムの混乱で被害。

2.感想
勘違いされて人の家の電気システム設計を頼まれるというありえないストーリー。どうやらキートンさんは天才のようです。実に個性的なシステムを構築。家の中にエスカレーター、ボタン一つで作動する道具の数々。しかし、やっぱり。どこか欠陥があったり、キートンに仕事を盗られて恨む男がシステムを破壊したり。どんな結末に? 見所は、卒業式での勘違い、面白いシステム(自動的に玉を補給するビリヤード台、料理を運ぶおもちゃの列車、ほか)、システムの混乱(勢いが強すぎるエスカレーター、脱線する「列車」ほか)、トランクと家政婦、侵入者に仕返し、解雇&絶望。ラストがややブラックな雰囲気ですが、即席技術者キートンによる珍システムが楽しい短編です。
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