「鉄板映画:人気スター映画のブログ」キートンが西部でカウボーイになる話、ウソをついてボクサーになってしまう話。多くの牛、世界王者との決闘に注目です。
『キートンの西部成金』(1925年)

1.注目のシーン
①青年
インディアナ州の貧しい青年キートン。家財道具を全て売り払っても足元を見られてわずかなカネ。パンと長いソーセージを買って文無しに。列車にタダ乗りして別の町へ。何の経験も無いにもかかわらず、牧場に雇われてカウボーイになったが・・・。
②キャラ
牧場主の娘(キャスリーン・マイヤーズ)。何の役にも立たない「ド素人カウボーイ」のキートンにあきれ顔。牧場主(ハワード・トゥルーズデール)は保有する1000頭の牛を売却することに決めたが、「牛の値下がり」を嫌がる連中はそれに反対して牛の運搬を妨害。
2.感想
「キートン映画あるある」な「結果オーライ」作品。これまで何やってもサッパリだった男が「新米カウボーイ」になってなぜか活躍。慣れないことをやってトチったり、うまくいったりするシーンが見せ場。キートンおなじみ「全力疾走」のシーンも(『セブン・チャンス』では大勢の花嫁候補&大量の岩に追い掛けられましたが、今回は「牛」)。スケールの大きさを感じる傑作。見所は、ケチな古道具屋とのやりとり、都会での苦労(群衆に踏みつけにされたり、車にハネられたり)、樽で落下&ガラガラヘビ、へなちょこな仕事ぶり(ド下手な投げ縄、ほか)、牛に助けられるシーン(運命的な出会い)、メシを食いっぱぐれるシーン、銃撃戦、牛を率いて大混乱(ドジな警官隊&消防隊、被害に遭うデパートや床屋)ほか。
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『拳闘屋キートン』(1926年)

1.注目のシーン
①おぼっちゃま
あるカネ持ちの御曹司アルフレド・バトラー(バスター・キートン)。身の回りのことは全て執事(スニッツ・エドワーズ)がやってくれるため、何もできない男。父の命令で山でキャンプをすることに。しかし、山でも執事が全てをやってくれて屋敷で暮らすのとほとんど変わらない。そんなアルフレドが山に住む美女(サリー・オニール)にホレてしまい・・・。
②ウソ
美女の父と兄はヘナチョコなアルフレドに嫌悪。しかし、執事がアルフレドを「アルフレド・バトリング・バトラー」というボクサーだとウソをついてしまう。それを信じた彼ら。アルフレドを激励。何とかウソがバレないよう、アルフレドと執事はバトリング・バトラー(フランシス・マクドナルド)のトレーニング・キャンプを訪ねる。
③キャラ
美女はアルフレドを「勇敢な男」と信じて結婚。美女の父と兄は「アルフレド勝利」に全財産を賭ける。バトリング・バトラーは妻とアルフレドが浮気したと誤解して仕返しのチャンスを狙う。
2.感想
珍作。いつかはバレるウソをついたアルフレドと執事はどうなるのか? といった感じのコメディ。アルフレドを美女の父と兄から「ヘナチョコ」「弱虫」呼ばわりされて怒りの執事が余計なウソ。コイツのせいでアルフレドは厳しいトレーニングを積んで、リングに上がらなければならない状況に(有能な執事でも主人をバカにされるとやっぱり悔しいらしく、冷静さを失ってしまう)。しかし、結果オーライ。ボクシングの特訓でアルフレドは強い男になれました。見所は、甘えん坊でドジなアルフレド、ハンティング(銃を逆に持って発砲)、釣り(ボートに乗って沈む)、山のキャンプでタキシード、「バトリング・バトラー快進撃」に焦るアルフレドと執事、浮気疑惑、妻同士のニラみ合い、アルフレドのトレーニング(スパーリング、ロードワーク、減量)、試合の日、結末。ナンセンスな内容。「コメディ」と割り切って鑑賞するのがオススメです。
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