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鉄板映画:バスター・キートン特集⑭(『大列車追跡』『大学生』)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」キートン南北戦争で活躍する話、スポーツできない大学生を演じる話。蒸気機関車の運転士の奮闘、へなちょこスポーツマンに注目です。

キートンの大列車追跡』(1927年)

1.注目のシーン
①運転士
南北戦争の時代。蒸気機関車「The General」の運転士ジョニー・グレイ(バスター・キートン)は南部の男。恋人アナベラ(マリオン・マック)の親兄弟が軍に志願し、アナベラはジョニーに入隊して戦うことを勧める。入隊しようとするジョニーだが、軍は却下。理由は「機関車を動かすのに必要なエンジニアだから」というもの。しかし、彼女は「ジョニーは臆病で志願しなかった」と誤解。

②キャラ
アナベラは「勇敢な男」が好きらしい。しかし、「戦争の恐ろしさ」を知らない。そんなアナベラが「The General」ごと北軍に奪われ、ジョニーは別の機関車で後を追う。北軍はジョニーに秘密作戦を盗み聞きされたり、兵を倒されたり。

2.感想
キートンの珍しい戦争映画(チャップリンにも戦争映画はありますが、「反戦」の立場)。「南北戦争」とは一体何が「真の狙い」だったのか? 負けた南部側の人間が活躍する内容。せめて映画の中では勝たせてあげたい、というのが制作された意図か? 結局はジョニーがドジるシーン&活躍するシーンが見せ場。見所は、彼女からの軽蔑の目(男はつらいよ)、奪われた機関車を追ってドジ連発(手動式作業車でコケる、自転車でもコケる。大砲の扱いもトチる)、北軍の会合現場に潜入、機関車を奪回して逃走&ドジ、橋が大崩壊、川辺での戦闘&ドジ。愛しのアナベラに誤解されてしまったジョニーが頑張る姿に注目の長編です。
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キートンの大学生』(1927年)

1.注目のシーン
①大学生
高校を首席で卒業することとなった優秀なロナルド(バスター・キートン)。母と一緒に卒業式の会場に向かうが、大雨がドシャ振り。さらに安物スーツが水を吸って縮んでしまうなど「悪い予感」。卒業生を代表してみんなの前でスピーチしたが、アスリートをバカにする内容。皆からブーイングを浴び、彼女メアリー(アン・コーンウォール)にも嫌われてしまう。そんなロナルドが大学に進学。しかし、学業以外はサッパリ(バイトでトチったり)。同じ大学に進学したメアリーにいいところを見せようとスポーツに挑戦するが・・・。

②キャラ
大学の学部長はスポーツではなく、学業でロナルドに他の学生の手本になってもらいたい様子。しかし、ロナルドのメアリーに対する想いを聞いて、ボート大会に出場することを勧める。

2.感想
キートンが「ドジりまくる優等生」を演じる傑作。まるで「コント集」のような作品。本当はスポーツ万能なキートンがワザとドジなキャラを演じるところがポイント(いつものことですけども)。勉強以外はサッパリのロナルド。彼女に嫌われてスポーツにチャレンジするが、どんな結果に? 見所は、卒業式での不運&やらかし、ロナルドの珍アルバイト(カフェでドジりまくって辞職。黒人になりすましてウェイターになったが・・・)、どんくさスポーツ挑戦(野球、砲丸投げ短距離走円盤投げ、ヤリ投げ、高跳び、走り幅跳び、ハードル走、ハンマー投げ棒高跳び。どんくさいうえにルールをわかっておらず、全滅)、ボート大会出場。タイトルが地味な映画ですが、ひょっとしたら「キートンの最高傑作」ではないかという気がする逸品です。
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