「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:『新・猿の惑星』(1971年:キム・ハンター、リカルド・モンタルバン)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」シリーズ三作目。「なぜ猿が力を持つようになったのか?」という前シリーズが残した謎が明らかになっていく新しいエピソードです。

1.ストーリー
未来の「三人の猿」が現代アメリカに到着。

2.キャスト
ブラッドフォード・ディルマン(動物心理学者)
ナタリー・トランディ(動物心理学者)
リカルド・モンタルバン(サーカス経営者)
キム・ハンター(猿)
ロディ・マクドウォール(猿)

3.注目のシーン
①現代
シリーズ三作目。今回は「現代の地球」が舞台。宇宙飛行士テイラーらが残した宇宙船を使って「猿の惑星」から脱出し、現代アメリカにやってきた三人の猿(『猿の惑星』『続・猿の惑星』のジーラ、コーネリアス、マイロ博士)。ジーラらが「人間の言葉を話す」ことに人間たちは驚くと同時に彼らを危険視。三人の運命は?

②登場キャラ
過去の二作では多くの猿が登場しましたが、今回は三人。ジーラ役はキム・ハンター、コーネリアス役はロディ・マクドウォール。人間側は動物心理学者のルイス(ブラッドフォード・ディルマン)&スティービー(ナタリー・トランディ)、サーカス経営者のアーマンド(リカルド・モンタルバン)。彼らはジーラたちを守ろうとしますが、大統領の科学顧問であるハスライン博士は猿を「危険な存在」として抹殺しようとする。『猿の惑星』『続・猿の惑星』では「捕らえた人間の処遇」をめぐって猿同士でモメるシーンがあった。今回はその逆のパターン。

③演出
「人間の勝手」を表現したシーンが見せ場。最初は「面白い存在」として猿たちを歓迎する人間たち。ジーラとコーネリアスは人間社会で「もてなし」を受ける(高級ホテル、買い物、婦人クラブでのスピーチ、ボクシング観戦、博物館見物)。「人類の優位を覆す危険な存在」と見なされた後は「追われる存在」に。調子よくコロコロ態度を変えるのが人間。ウケたからといっていつまでもウケるとは限らない、という教訓。

4.感想
舞台を「未来」から「現在の地球」に戻して製作された新シリーズ。あのジーラとコーネリアスが現代のアメリカに。「人間 vs. 猿」の原点が語られる内容。どうやったのかはわかりませんが、宇宙船を使って現代アメリカにやってきた三人の猿(猿に「宇宙船を修理する高度な技術」があったのか? というツッコミもありますが、とりあえずそういうことで)。前二作とは逆のパターンで話が進みます。「猿の惑星」では「猿が支配者」「人間は言葉を話すことができない野生動物」。今作からは現代が舞台なのでその逆(それが普通なんですけども)。ジーラら猿が「人間の言葉を話す」ということと「未来で起こる出来事(地球の破滅)」を知ってからは、人間にとってジーラら「喋る猿」は「危険な存在」になってしまう。「ジーラたちを守ろうとする者」と「危険視する者」。三人の猿の運命は? ルイスが三人の猿を調査するシーン、マイロがゴリラに襲われるシーン(未来を暗示)、査問委員会でのジーラとコーネリアス、人間社会で「もてなし」を受けるジーラたち、CIAに尋問されるジーラたち、船での攻防、が見せ場の映画。「人間の残酷さ」を感じる内容。シリーズ全五作をセットで、一作目から鑑賞することをオススメします。

リカルド・モンタルバン:『スタートレック』『キャノンボール2』『裸の銃を持つ男』ほか。
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