「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

映画の見所・楽しい所・ツッコミどころを自由に書く楽しいブログです。

『燃えよNINJA』(1981年:フランコ・ネロ、ショー・コスギ)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」日本で修行した西洋人ニンジャが友人夫婦を守るためフィリピンで戦うアクション映画。ネロとコスギの対決、ニンジャ技に注目です。

1.ストーリー
日本で忍者の修行をした西洋人がフィリピンに住む友人夫婦を助けようとする。

2.キャスト
フランコ・ネロ(ニンジャ)
ショー・コスギ(ニンジャ)
スーザン・ジョージ(友人の妻)
アレックス・コートニー(友人)
クリストファー・ジョージ(悪の実業家)

3.注目のシーン
①主役
西部劇で有名なキャラクター「ジャンゴ」を演じたフランコ・ネロが「ニンジャ」を演じる映画。どういう経緯があったのかはわからないが、日本で忍者になる修行を許された西洋人コール(フランコ・ネロ)。白い衣装の忍者スタイルで様々な武器を使いこなし、免許皆伝。ピンチになった友人フランク(アレックス・コートニー)から電報が届き、フィリピンへ。

②悪役
コールの友人フランクが所有する土地を狙う「ベナリアス(クリストファー・ジョージ)」がこの映画の悪役。大勢の用心棒に囲まれている怪しげな実業家。フランクの農場に手下を送り込んで土地の売却を強要。フランクに味方するコールが邪魔になったベナリアスは日本から本物の忍者を呼んで、コールを始末しようとする。

③キャラ
妙に色気があるフランクの妻メリーアン(スーザン・ジョージ)、コールの戦いをバックアップする雑貨屋のダラーズ、コールの師匠コモリ、コールが「忍者」として認められたことに反感を持つハセガワ(ショー・コスギ)、ベナリアスの手下(パーカー、「フック」、ポール・マッカートニーみたいな顔の男、など)。

④アクション
コールが忍者の技で戦うシーンが見せ場。手裏剣、刀、格闘術で次々にベナリアスの手下を撃退。最後はコールとハセガワが一騎打ち。どんな勝負になるか? オープニングで技と武器を見せる忍者のデモンストレーション(ヌンチャク、刀、トンファー、ヤリ、サイ、ロープ、弓矢、吹き矢、格闘)にも大いに注目したいところ。

⑤演出
オリエンタルな雰囲気がアメリカでウケた映画。ネロとコスギが忍者役を熱演。アクションや「忍者」の意味が「本物の忍者」とはちょっと違うような気もしますので、「忍者」というより「ニンジャ」と言った方がしっくりくる感じ。

4.感想
フランコ・ネロが日本で修行した忍者を演じる映画。西洋人忍者が友人夫婦を守るため悪徳実業家と対決。シリアスなストーリーながら悪役のベナリアスはどこかユーモラス。ショー・コスギはベナリアスに騙されてコールと戦う役どころ(悪役)。ベナリアスに騙されてコモリはハセガワをフィリピンに送ることになってしまったのですが、ハセガワは元々コールを嫌っていたので二人の対決は時間の問題だったかと。コールが忍者技で敵を倒しまくるシーンが見せ場。マキビシを顔に食らう悪役、吹き矢で倒されるポール・マッカートニー(みたいな奴)、ベナリアスの最期にも注目の個性的な映画です。

クリストファー・ジョージ:西部劇やアクション作でおなじみ。『エクスタミネーター』では「警部」を演じた。
スーザン・ジョージ:『おませなツインキー』『わらの犬』『ダーティ・メリー/クレイジー・ラリー』。

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オススメ映画です。

『エクスタミネーター』(1980年:ロバート・ギンティ、クリストファー・ジョージ)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」ベトナム帰りの男がある事件をキッカケに「処刑人」になるアクション映画。ニューヨークの町と犯罪者。孤独に戦う主人公に注目です。

1.ストーリー
ベトナム帰りの男。戦友が犯罪者に逆恨みから暴行されてしまい・・・。

2.キャスト
ロバート・ギンティベトナム帰り)
ティーヴ・ジェームズ(ベトナム帰り)
サマンサ・エッガー(女医)
クリストファー・ジョージ(警部)

3.注目のシーン
①主役
ベトナム戦争で悲惨な経験をしたジョン(ロバート・ギンティ)とマイケル(スティーヴ・ジェームズ)。戦後はニューヨークの食料品倉庫で働く。倉庫荒らしのチンピラをぶっ飛ばしたマイケル。しかし「お礼参り」で重傷。ジョンは軍用銃を手にマイケルの仇を討とうとする。

②悪役
ジョンが「町の犯罪者」と戦う映画。マイケルを襲った悪党集団、ジョンが働く倉庫からカネを巻き上げる精肉業界の大物、(若い女性らをいたぶる)いかがわしい商売をしている男&その客、路上強盗犯などを相手にジョンが「処刑人」として立ち向かう。

③キャラ
そんなジョンを追うダルトン警部(クリストファー・ジョージ)、ダルトンの恋人ミーガン(サマンサ・エッガー)。ワシントンから「処刑人事件」の調査の名目で派遣されてきたCIAエージェントら。

④アクション
ジョンの戦いを見せる映画。軍用銃でチンピラのアジトに殴り込んだり、小賢しい大物をすり潰したり、バーベキューにしたり。なかなか過激な暴れっぷり。カースタント、爆発シーンもあります。

4.感想
ジャッキー・チェン『プロテクター』でおなじみのジェームズ・グリッケンハウス監督作。何かどこかで観たことがあるような感じの映画。チャールズ・ブロンソン狼よさらば』シリーズに似たコンセプト。犯罪が多発するニューヨーク。当たり前のように理不尽な出来事が起こる町。穏やかな暮らしをしていたジョンだが、大切な戦友マイケルが犠牲に。ジョンは冷静に怒りを燃やし、調子コイてる悪党どもを始末していく。実にわかりやすい映画。妙なサスペンスやカラクリがある映画よりも、こういう作品の方が主人公に感情移入しやすくてよろしいかと。普段から「町の犯罪」にウンザリしている人が多かったためか、公開当時アメリカでは大ヒットしたという(続編『エクスタミネーター2』も制作されました)。ジョンの戦いぶり、ニューヨークのいかがわしさ、町にはびこる悪党よりももっと悪い連中、悲しい別れに注目の映画です。

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オススメ映画です。

『戦争の犬たち』(1980年:クリストファー・ウォーケン、ヒュー・ミレー)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」中央アフリカで傭兵たちが独裁者とその手下を排除しようとする戦争映画。傭兵が某国で潜入作戦を実行するシーンが見せ場です。

1.ストーリー
アフリカのある国で資源を開発するため、実業家が傭兵を雇ってクーデターを起こさせようとするが・・・。

2.キャスト
クリストファー・ウォーケン(傭兵)
トム・ベレンジャー(傭兵)
コリン・ブレイクリー(TV局の男)
ヒュー・ミレー(実業家)

3.注目のシーン
①主役
傭兵のシャノン(クリストファー・ウォーケン)。ベトナム戦の経験もある男で、多くのケガや病気に耐え、生き抜いてきた。ある実業家エンディーン(ヒュー・ミレー)の依頼で、中央アフリカのザンガーロ(架空の国)で現地の状況を調査することに。

②悪役
ザンガーロの独裁者キンバ。政敵を追放したり、投獄したり。軍を使って国民を監視し、怪しい者を痛めつける。「鳥類学者」としてザンガーロに潜入したシャノンを徹底的にいたぶって国外追放。

③キャラ
ザンガーロで資源開発をしたいエンディーン。今度は「調査」ではなく、「クーデター」のためにシャノンを改めて雇う。エンディーンと組んで大統領になろうとするボビー大佐はキンバと対して変わらないカネの亡者。他に、シャノンの別れた妻ジェシー(ジョベス・ウィリアムズ)、キンバに投獄されたオコエ医師(ウィンストン・ヌシュナ)など。

④アクション
「戦争映画」なので戦闘シーンはなかなかの迫力。ザンガーロでの戦闘の前にシャノン、傭兵仲間ドルー(トム・ベレンジャー)らが武器商人、金融業者、輸送船の船長らと交渉するシーンもリアリティと緊迫感のある演出になっています。

4.感想
ディア・ハンター』(1978年)での役が衝撃的だったクリストファー・ウォーケンの戦争映画。と言っても「クーデター」がテーマなので本格的な戦争映画に比べると戦闘シーンのスケールはやや控えめ(迫力はあります)。戦闘よりもウォーケン演じる「シャノン」のキャラ・生き様に注目の映画。開発業者の依頼で独裁者を排除しようとするシャノンら傭兵たち。その結末は? 見せ場が多い映画。ザンガーロの入国審査(空港税、輸入税などと何かと名目を付けてカモる係員)、ザンガーロで全ての行動を監視されるシャノン(そしてエラい目に)、夜の偵察、ジェシーとの再会、武器の調達・交渉、新大統領候補ボビー(その人柄に注目)、エンディーンの企み、港での検査、兵舎(キンバの隠れ家)での戦闘、ラストのオチ、ほか。コッソリ武器を購入し、船でザンガーロに運ぶ傭兵たち。そして、戦闘。傭兵、冷徹な実業家、独裁者&その政敵などのキャラ・人間関係に注目の緊迫感あふれる映画です。

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オススメ映画です。「犬」シリーズ。

『ウォリアーズ』(1979年:マイケル・ベック、ジェームズ・レマー)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」町のチンピラ集団が誤解からニューヨーク中のワルに追いかけ回される映画。ニューヨークの町並み、個性的な集団、決闘が見せ場です。

1.ストーリー
ニューヨークでチンピラの集会が開かれるが、リーダー格の男が銃撃されて・・・。

2.キャスト
マイケル・ベック(チンピラ)
ジェームズ・レマー(チンピラ)
デヴィッド・パトリック・ケリー(チンピラ)
マーセデス・ルール(覆面捜査官)

3.注目のシーン
①主役
ニューヨークが舞台。サイラスという男の呼びかけで集まったニューヨーク中のチンピラたち。あるチンピラ(デヴィッド・パトリック・ケリー)がサイラスを射殺。無関係なのに罪を着せられてしまう不良グループ「ウォリアーズ」(マイケル・ベック、ジェームズ・レマーら)。警官隊の突入で集会は大混乱。「サイラスを殺したグループ」と見なされ、「ウォリアーズ」は町中のチンピラ集団、警察から追われることに。

②悪役
登場人物は警察を除いて悪党ばかりの映画。「ウォリアーズ」をワナにハメた連中、「ウォリアーズ」を始末して名を上げようとするグループ、サイラスの所属グループ「リフス」らが「ウォリアーズ」を追う。

③キャラ
覆面捜査官(マーセデス・ルール)。「ウォリアーズ」に付きまとうマーシー(デボラ・ヴァン・フォルケンバーグ)。「ウォリアーズ」を油断させて襲う女グループ。男ばかりでなく、女性キャラにも注目。

④演出
刹那的な生き方をしている連中を描いた映画。その生き様、ケンカ、メンバーの個性に注目。

4.感想
ワルがワルに追われる映画。公開当時、この映画に影響を受けた連中がこの映画のような抗争を展開したとか。ウォルター・ヒル監督作。ジェームズ・レマー、デヴィッド・パトリック・ケリーは彼が後に監督した『48時間』にも登場。この映画は何を見せたいのでしょうね?  「ニューヨークの治安」がテーマなのかもしれない(それとも単なる娯楽作?)。見所は、集会&事件&大混乱、仲間同士の対立、「ウォリアーズ」の戦い&襲撃グループ(個性的なグループがいっぱい。「野球チーム」「女だけのグループ」「ローラースケート男のグループ」「グラサン男のグループ」「(どこか)貧乏くさいグループ」ほか)、駅での警官との対決、地元での決着戦、ほか。チンピラの抗争シーンがメインの映画(注:この映画に影響されてヘンなグループを作ったり、乱闘したりしてはならない)。キャラクターに注目の映画です。

ジェームズ・レマーエディ・マーフィ『48時間』(1982年)では凶悪な脱走犯を演じた。
デヴィッド・パトリック・ケリーアーノルド・シュワルツェネッガーコマンドー』(1985年)ではシュワ演じるジョン・メイトリックスを怒らせてしまう悪役を演じた。
マーセデス・ルールトム・ハンクス『ビッグ』(1988年)では主人公の母を演じた。

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オススメ映画です。

『チャンプ』(1979年:ジョン・ヴォイト、フェイ・ダナウェイ)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」1931年版のリメイク作品。元ボクシング世界ヘビー級王者が息子との暮らしのためにカムバック。人間関係、試合に注目です。

1.ストーリー
元ボクシング世界王者が息子と暮らすために危険なカムバックをする。

2.キャスト
ジョン・ヴォイト(元ボクサー)
リッキー・シュローダー(息子)
フェイ・ダナウェイ(元妻)
ジャック・ウォーデン(トレーナー)
ランドール・コッブ(対戦相手)

3.注目のシーン
①主役
ビリー・フリン(ジョン・ヴォイト)とTJ・フリン(リッキー・シュローダー)の親子。元ボクシング世界ヘビー級王者の父ビリーを「チャンプ」と呼ぶ幼いTJ。ボクシングを辞めて7年になる37歳のビリーは競馬場で馬の世話をしながらTJと暮らす。

②転機
賭で儲けたビリー。TJに競走馬をプレゼント。TJの馬がレースに出場。そこでTJは父の元妻であり自分の母であるアニー(フェイ・ダナウェイ)と出会う。しかし、アニーがビリーと別れて家族を捨てたのは7年前であるため、TJはアニーが何者であるのか知らない。

③失態
逆に賭で損をしてしまうビリー。TJの馬を差し押さえようとする借金取り。乱闘騒ぎでビリーは留置所へ。TJはアニーの正体を知る。

④復帰
TJを引き取りたいアニー。ビリーはそれに対抗し、TJと一緒に暮らすため再びリングに上がる。

4.感想
子役が泣かせる映画。古い映画のリメイクのため、ちょっと演出が古いような気もする内容。愛し合っていたが別れてしまったビリーとアニー(その理由は最後まで明かされなかった。どうやらボクサーのビリーと仕事で自立したいアニーとは「方向性」が違っていたらしい)。TJを一人で育ててきたビリーだが、生活は苦しい。アニーはファッション業界で成功し、再婚もして豪邸で暮らす身分。アニーを愛しながらも息子を彼女に取られたくないビリーは無理して再びリングへ。どんな結末になるか? 「愛情」がテーマの映画。カムバック戦でいきなり世界タイトル戦ができるのか? というツッコミどころもありますが、これは映画ですから。オススメのシーンは、父子の会話・絆、レース場でのTJとアニーの出会い、借金取りをボコボコにするビリー、留置所のシーン、真実を知ってショックを受けるTJ、トレーニング&試合(ビリーの対戦相手役を務めたランドール・コッブは本物のヘビー級ボクサー)、試合後、ほか。不器用な男が息子との暮らしをやり直そうとする映画。「ビリーの生き様」に注目の名作です。

ジャック・ウォーデン:『プレシディオの男たち』(1988年)では「戦友」役でショーン・コネリーと共演。
ランドール・コッブ:ラリー・ホームズのWBC世界ヘビー級王座に挑戦したことも。引退後はエディ・マーフィーゴールデン・チャイルド』(1987年)、ジム・キャリー『エース・ベンチュラ』(1994年)に出演。

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オススメ映画です。

『ミッドナイト・エクスプレス』(1978年:ブラッド・デイヴィス、アイリーン・ミラクル)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」アメリカ人がトルコで逮捕されて劣悪な刑務所に収監されてしまう社会派映画。残酷な所長、密告屋。囚人たちの悲惨な状況、結末に注目です。

1.ストーリー
トルコの空港で薬物を密輸しようとしたアメリカ人が逮捕され・・・。

2.キャスト
ブラッド・デイヴィス(アメリカ人)
アイリーン・ミラクル(恋人)
ランディ・クエイド(囚人)
ジョン・ハート(囚人)
マイク・ケリン(父)

3.注目のシーン
①主役
実話を映画化したもの。しかしながら、この映画はフィクション。事実とは異なる点が多い、とのこと。「事実」ではなく、「映画」として割り切って鑑賞すべき内容。1970年、トルコ。アメリカ人青年ビリー(ブラッド・デイヴィス)が薬物(ハシシ)をトルコに密輸しようとして逮捕。薬物を厳しく取り締まりたいトルコ政府の意向によりビリーは懲役4年2ヶ月を宣告される。

②悪役
「刑務所モノ映画」にありがちな「残酷な所長・看守」「汚い独房」「囚人同士のケンカ&報復」がこの映画にも登場。気が滅入ってくるような刑務所のシーン。囚人を手荒く扱う所長。囚人同士でも密告する奴がいて、信用ならない。

③キャラ
囚人仲間のジミー(ランディ・クエイド)、エリック、マックス(ジョン・ハート)。ジミーが脱獄を計画し、ビリーに話を持ちかけるシーン&その結果に注目。ビリーの恋人スーザン(アイリーン・ミラクル)は刑務所に面会。ビリーの父(マイク・ケリン)は弁護士やアメリカ領事と共に釈放に向けて努力する。

4.感想
「実話モノ」ということですが、脚色が多すぎてトルコから非難されるなど、評判がよろしくない映画。スティーブ・マックイーンパピヨン』、クリント・イーストウッドアルカトラズからの脱出』のような「絶望を感じる刑務所」が舞台の内容ですのでオススメはしません。罪を犯したのだからビリーが罰を受けるのは当然。しかし、汚い場所に閉じこめられたうえに暴行されるというのは単なる虐待。この映画はそういったシーンに重点が置かれています。注目のシーンは、裁判&判決、刑務所内でのケンカ、罪人の処罰、再審、脱走計画、所長が仕掛けたワナ、「ビリー vs. 密告屋」(因縁の対決)、特別棟、スーザンの面会、所長の秘密、ラストシーン。警棒で殴られるぐらいは当たり前、という何されるかわからない恐怖の刑務所が舞台。罪を犯すのが怖くなってくる映画(特に荒っぽい国に行くときは無用なトラブルを起こしたり、誤解されたりしないよう注意。そもそも行かない方がいい。あのジェームズ・ボンドピアース・ブロスナン)も『007/ダイ・アナザー・デイ』で北朝鮮の刑務所でエラい目に)。鑑賞すると憂鬱になる要注意な映画です。

ジョン・ハート:『ラルフ一世はアメリカン』(1991年)では国王を陥れようとする「グレーヴス卿」を演じた。
ランディ・クエイド:『メジャーリーグ2』(1994年)では「クリーブランド・インディアンス」にヤジを飛ばすファンの役だった。

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『アニマル・ハウス』(1978年:ジョン・ベルーシ、ドナルド・サザーランド)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」ある大学で「優等生クラブ」と「バカ騒ぎクラブ」が対立するコメディ映画。二つの学生グループが騒動。学長を味方につけるのはどっち?

1.ストーリー
学長と優等生グループにニラまれている学生グループが逆ギレして報復しようとする。

2.キャスト
ジョン・ベルーシ(学生)
ピーター・リーガート(学生)
カレン・アレン(学生)
ケヴィン・ベーコン(学生)
ドナルド・サザーランド(講師)
ジョン・ヴァーノン(学長)

3.注目のシーン
①主役
1962年、アメリカの「フェイバー大学」が舞台。その大学には優等生で構成される「オメガ・ハウス」、バカばっかりの「デルタ・ハウス」なる二つのグループが。「デルタ・ハウス」で最も目立っているのは不潔で太った下品な男ブルート(ジョン・ベルーシ)。他の連中(ピーター・リーガートほか)はこの男よりはマシだが、劣等生であることは共通している。

②悪役
ホントは悪役ではないのですが、そんな「デルタ・ハウス」を嫌悪する学長(ジョン・ヴァーノン)と「オメガ・ハウス」。学長は素行不良、学業でのお粗末さを理由に「デルタ・ハウス」のメンバーを全員退学にしようとしている。「オメガ・ハウス」は女子学生との関係で「デルタ・ハウス」を敵視。

③キャラ
ドナルド・サザーランドが大学講師役で登場。カレン・アレン演じる学生と楽しむ役どころ。他にも、スーパーのレジ打ちの女の子、学長の浮気な奥さん、「デルタ・ハウス」に加入したばかりにエラい目に遭う新入生ラリーとケント、学長とはイマイチ合わない市長、黒人バンドのメンバー、お色気シーン担当の若い女性たち。

④笑い
「デルタ・ハウス」がバカ騒ぎするシーンが売り物の映画。ジョン・ベルーシが暴れたり、パーティーではしゃいだり。ふざけたような笑い・キャラが嫌いな人にはあまりオススメできない作品。

4.感想
妙な映画。「1962年」が舞台。アメリカがベトナム戦争にはまりこんでいった時代。世の中が歪んでいく状況で学生たちもどこか投げやりな気分に。そういう社会の雰囲気を「バカ騒ぎ学生クラブ」を通して描いたのがこの映画。「デルタ・ハウス」の学生は遊び好き。成績は最悪。禁止されている飲酒も堂々と行う。そんな学生たちが、大学の秩序を守ろうとする学長&エリート気取りでマヌケなことをする「オメガ・ハウス」と対決する。どんな結末になるか? バカな映画のようで実はかなり風刺的な気がする映画。国に命令されて国民がベトナムの戦場へ送り込まれていった時代。「デルタ・ハウス」は命令されても従わない一般人、「オメガ・ハウス」は素直に命令に従う気取った連中、「学長」は国の指導者、を比喩しているのではないだろうか? 実際、「学生たちの卒業後の人生」を見ると国からの無茶な命令にしたがった者とそうでない者の対比がなされているような気がしてならない。しかしながら、これはコメディ映画。難しいことを考えずに素直に楽しめばいいのかも。オススメのシーンは、ジョン・ベルーシの怪演(学食のシーン、ほか)、でぶっちょのケントが入会審査でブーイングされるシーン、ケツバットを食らうケヴィン・ベーコン(「オメガ・ハウス」に所属する学生の役)、ドジ踏んでテストでトチる「デルタ・ハウス」、トーガ・パーティ(古代ローマ人の衣装で行われる飲み会)、黒人の店(ヤバイ雰囲気)、パレードでの大混乱、若い女性たちのステキな姿、など。学生が最後の思い出を作ろうとするラストシーンに注目です。

ピーター・リーガートジム・キャリー『マスク』では「謎のマスク男」の犯罪を追う刑事を好演。
ジョン・ヴァーノン:『ダーティハリー』でのサンフランシスコ市長役で有名。

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オススメ映画です。