「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:『グリーン・ベレー』(1968年:ジョン・ウェイン、デヴィッド・ジャンセン)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」ベトナム戦でのグリーン・ベレーの活動を描いた戦争映画。過酷な戦場、無惨な犠牲、虚無感。戦争の意義を問う作品です。

1.ストーリー
ベトナムの前線で大佐率いるアメリカ軍が南ベトナム兵士と組んで北ベトナムと戦う。

2.キャスト
ジョン・ウェイン(大佐)
デヴィッド・ジャンセン(新聞記者)
ジム・ハットン(軍曹)
ジョージ・タケイ南ベトナム兵)
アイリーン・ツー(南ベトナムの女)

3.注目のシーン
①主役
激化するベトナム戦争。カービー大佐(ジョン・ウェイン)が前線で指揮を執ることに。ベトナム・ダナンにある駐屯地は北ベトナムのゲリラたちに絶えず狙われている。

②悪役
アメリカ映画」ということで北ベトナムが悪役。アメリカに頼るベトナムのある村の村長および家族に残忍な行為。「敵と見なした相手には容赦しない残忍な連中」と描写されている。

③キャラ
駐屯地には多くの兵士。物資調達係のピーターソン軍曹(ジム・ハットン)は個性的なキャラでベトナム人少年に好かれたりする。南ベトナムのニム大尉(ジョージ・タケイ)は北ベトナムを激しく憎悪。同じく南ベトナムのカイ大佐(ジャック・スー)は義理の妹リン(アイリーン・ツー)と共にアメリカ軍と特別作戦に従事。アメリカの新聞記者バックワース(デヴィッド・ジャンセン)は「なぜアメリカがベトナムで戦わなければならないのか」を戦場で取材して確かめようとする。

④アクション
やはり戦闘シーンが見せ場。駐屯地が北ベトナムのゲリラに襲撃されるシーン、空爆で報復、ジャングルでのゲリラ戦、将軍(アメリカと因縁がある北ベトナムの高官)拘束作戦、敵の仕掛けた罠による悲劇。

4.感想
ベトナムをテーマにした映画はたくさん。戦場が舞台になっている作品もあれば、『ランボー』のように戦争の後遺症を描いたものも。この『グリーン・ベレー』は評論家には評価がよろしくない作品。「アメリカは正義」というステレオタイプの内容だったためと思われます。制作当時、アメリカ国内では反戦厭戦の雰囲気が盛り上がっている状況。そこでジョン・ウェインは「ベトナムで戦う兵士達に敬意を示そう」とこの作品に出演。しかも、監督も務めたとか(共同監督)。内容はシリアス。いつ敵が襲ってくるかわからない恐怖。しかも、その敵はかなり残忍。「アメリカが正義」かどうかはわかりませんが、鑑賞していて「こういう場にいたら正常な判断ができなくなって、ひたすら戦うのみ、といった精神になっていくだろうな」という緊迫感を感じる作風になっています。結局、ベトナム戦に勝てなかったアメリカ。この戦争で何を得て、何を失ったのか? 戦争で死んだ者、死んだも同然となった者の犠牲にはどんな意味があったのか、を考えさせる重厚な作品です。

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