「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:『JM』(1995年:キアヌ・リーブス、北野武、ドルフ・ラングレン)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」極秘情報を運ぶ「記憶屋」がヤクザに追い回される近未来アクション映画。たけし演じる「タカハシ」、子分「シンジ」に注目です。

1.ストーリー
2021年、ある重要情報が製薬会社から盗まれ、データの運び屋がヤクザに追われる。

2.キャスト
キアヌ・リーブス(記憶屋)
ディナ・メイヤー(腕っぷしを売る女)
アイス・T(反体制派)
ドルフ・ラングレン(ニセ牧師)
北野武(ヤクザ)

3.注目のシーン
①主役
「記憶屋(クーリエ)」ジョニー(キアヌ・リーブス)。脳に記憶装置を装着する手術を受け、重要データを運ぶ仕事をしている。「大物になりたい」という野望を持ち、危険には慣れている。

②悪役
2021年が舞台の近未来映画(2024年の今となっては「過去」になってしまった)。「資本主義の末期」であり企業が絶大な力を持ち、ヤクザが企業の汚い仕事を引き受ける時代。さらにマズいことに世界の人口の半分が死の病「NAS」に冒されている状況。人々はその対策として製薬会社「ファーマコム」が販売する高価な抑制薬を購入している。しかし、ファーマコムはヤクザ(親分タカハシ(北野武)、その子分シンジ(デニス・アキヤマ)ほか)を雇っている「ワケあり」な企業。

③キャラ
大物俳優が多数登場。ジョニーに仕事を仲介する怪しい男ラルフィ(ウド・キア)。ジョニーを助ける勇ましい女ジェーン(ディナ・メイヤー)。荒れ果てた町「ヘブン」のボス、Jボーン(アイス・T)。「牧師」の名を借りた殺し屋カール(ドルフ・ラングレン)。ジョニーを助けようとする医師スパイダー(ヘンリー・ロリンズ)。他にも個性的キャラがいっぱい(ラルフィの女用心棒(ヘンなメイク)、「ヘブン」のトンマな二人組、シンジの手下など)。

④アクション
危険な仕事を請け負ったジョニーがファーマコム社からデータ回収を依頼されたヤクザに襲われるシーンが見せ場。ハゲヤクザの銃撃、シンジが個性的な凶器を使うシーン、銃撃戦、爆発シーン。カールが車に轢かれるシーンは思わず笑ってしまう演出。

⑤演出
近未来映画は「未来の描写」が見せ場。シンジが使う凶器、サイバー空間の描写(コンピューター用語も)、町の様子(進んだ町、汚れたスラム、ホテルの室内)など。タカハシとシンジの日本語での会話にも注目されたい。

4.感想
北野武が登場するハリウッド作(TVタレントのときは「ビートたけし」、映画の仕事のときは「北野武」)。野心に燃える男が容量を超えるデータを頭に入れたことによって危機に陥る内容。未来を描いた映画は悲惨なものが多い。『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』はビフ・タネンが成功したためにエラい世の中に。この『JM』もヒドい世の中(アメリカではなく中国が「世界の中心」となった世界)。大勢が病気。大企業はヤクザに守られて荒稼ぎ。鑑賞しているうちに「本当にこんな時代が来そう」という気がしてくる。面白いのが主人公。変わった仕事をしている男。ヤバい情報を運ぶ「記憶屋」。命がいくつあっても足りない仕事。容量を超えるデータを頭に入れた場合、ヘタすれば死ぬそうだ。そんな状況で次々に襲撃されるジョニーの運命は? 見所は、映像化されたインターネットの内部、シンジが使う糸ノコみたいな凶器(裏切り者ラルフィの末路が悲惨すぎる)、子分シンジの失敗にイラだつタカハシ、ネットにハッキングするシーン、漢字が表示される双眼鏡(シンジ所有)、ロケット弾炸裂、タカハシとジョニーが対峙、カールがジョニーを襲うシーン、黒コゲになる悪党、データの取り出し(「ジョーンズ」が活躍)。有名スターに多くの見所。2,3回は観たいと思うような盛りだくさんの内容です。また、DVDのメイキングには撮影現場の風景が収録されています(キアヌと北野が共演するシーンなど)。

デニス・アキヤマ:日系カナダ人。眉毛が濃いのが特徴。B級(?)作品、TVシリーズで活躍。66歳のときガンで死去。

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