「鉄板映画:人気スター映画のブログ」英国スパイが謎のヒットマンと勝負するアクション映画(1974年公開)。珍シーンに注目。YouTubeにアップされた予告編を解説します。
(YouTube)
予告編の内容(画像は全て予告編から)
(The Man with the Golden Gun)
1.主役
イギリス秘密情報部「MI6」のエージェント、ジェームス・ボンド(ロジャー・ムーア)。現在、エネルギー問題に関する工作活動に従事。そんなボンドに挑戦状が。
2.アル・パチーノ?
正体不明の殺し屋フランシスコ・スカラマンガ(クリストファー・リー。目がアル・パチーノに似ている。関係者によると当時リーは「ドラキュラ役に飽きた」状態だったという)。早撃ちをマスターし、今や「一人100万ドル」の報酬で殺しを請け負う「薄利多売の暗殺者」(ボンド談)。殺し屋(いかにも「殺し屋」といった感じの格好)を相手に実戦で殺しの腕を磨いている。「正体不明」であるが、経歴、身体上の特徴、指紋などの情報は広く知られている(顔は誰も知らない)。殺しの前の夜に女を抱くのがいつものパターン。
3.厳しい上司
ボンドの上司M(バーナード・リー)。ボンドがスカラマンガに殺されてはかなわん、ということでエネルギー問題工作からボンドを外す。いつもは冷静に皮肉を言うキャラだが、今回はかなりキツいことをボンドや道具屋Q(デスモンド・リュウェリン)に言う(イライラするようなことでもあったのか?)。
4.ビキニ美女
今回のボンドガールはメアリー・グッドナイト(ブリット・エクランド。スウェーデン美女。あのピーター・セラーズと結婚していたことがある)。ボンドのサポート役だが、結構どんくさい。スカラマンガの車のトランクに押し込まれたり、ビキニのケツで「ソレックス」(太陽光発電システム)を発動させたり。
5.怪しい商売人
スカラマンガの武器は黄金銃(普段はライター。組み立てると銃になる)。その銃弾を作っているのはマカオに住むポルトガル人ラザー(マーン・メイトランド)。余裕を見せすぎてボンドに脅され、顧客情報を吐いてしまう。
6.道場
スカラマンガを雇って「ソレックス」を開発したギブソンを暗殺させた実業家ハイ・ファット(リチャード・ルー)。かなりの大物であるが、詰めが甘い。捕らえたボンドを殺そうと自身が所有するカラテ道場に送ったが、ボンドに逃げられる。しかもスカラマンガにエラそうな態度を取って黄金銃のえじきに。
7.強い女
ボンドをサポートするヒップ大尉(スーン=テック・オー。チャック・ノリス『地獄のヒーロー2』では憎たらしい悪役を演じた)。その姪たちはカラテの使い手。ハイ・ファットの手下たちをバッタバッタと倒しまくる(女の子にやられる情けない男たち。変顔しながら気絶するマヌケな敵キャラに注目されたい)。
8.ふとっちょ
前作『007 死ぬのは奴らだ』に登場したアメリカのペッパー保安官 (クリフトン・ジェームズ)が再登場。妻とタイ旅行しているところボンドと再会。口をモグモグさせながらボンドと共に逃走するスカラマンガを追跡。ペッパーによると「オレはFBIやCIAにも顔が利く」そうだ(ホント?)。
9.邪魔くさい奴
スカラマンガの手下ニック・ナック(エルヴェ・ヴィルシェーズ)。何かとチョロチョロ現れ、ワケありな表情をする「ウザい系」キャラ。ボンドを翻弄してるつもりだが、調子に乗りすぎ。
10.アクション
カースタントシーンも見せ場。壊れた橋を使って川の向こう側にジャンプしようとするボンド。実際にはムリそうなスタント(橋ボロボロすぎ)。
(コメント)
ツッコミどころが多いロジャー・ムーア版『007』。「本当のスパイ活動」は裏切ったり、敵を殺したりするシリアスなもの。しかしながら、これは映画。可能な限り娯楽化することによって「スパイに対する偏見」を薄めようとする意図があるのではないかと。注目は「スカラマンガ」。正体不明の殺し屋。しかし、白いスーツでとてもよく目立つ。「乳頭が三つある」というのも個性的。美女アンドレア(モード・アダムス)に濡れた身体を拭いてもらうシーンは男の憧れ(?)。そんなスカラマンガに大物ぶってやられるハイ・ファットはヘンなオッチャン(庭に相撲取りの人形を飾っている)。グッドナイト役のブリット・エクランドはいかにもヨーロッパ美人といった風貌で、男の憧れ(?)。珍キャラ、珍シーン、迫力のアクション。ツッコミどころが多すぎて何度でも観たくなる作品です。
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