「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:『居酒屋』(1956年:マリア・シェル、フランソワ・ペリエ、シュジ・ドレール)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」男運の無い女が不幸になっていく様を描いた悲しすぎる映画。足が不自由な女、不誠実な男たち、邪悪な敵。人間関係に注目です。

1.ストーリー
足が不自由な女が結婚して商売を始めるが・・・。

2.キャスト
マリア・シェル(ツイてない女) 
フランソワ・ペリエ(夫)
アルマン・メストラル(女好き)
シュジ・ドレール(性悪女)

3.注目のシーン
①主役
ジェルヴェーズ(マリア・シェル)。内縁の夫ランチェ(アルマン・メストラル)は女好きの遊び人。ある女と親しくなって家を出ていく。二人の子供を育てながらジェルヴェーズは洗濯の仕事に精を出すが、イヤミなヴィルジニー(シュジ・ドレール)という女にケンカを売られ、乱闘。

②男たち
屋根職人のクーポー(フランソワ・ペリエ)と結婚したジェルヴェーズ。独立して洗濯の商売を始めようとするがクーポーが屋根から転落し、重傷。それをキッカケにクーポーは遊んでばかりのダメ男に。さらにランチェが町に帰ってきて図々しくもジェルヴェーズの家に住みつく。そんなジェルヴェーズを気の毒に思うと同時に密かに愛する鍛冶屋グジェ(ジャック・アルダン)。

③転落
ダメ男のクーポー&ランチェに振り回されたうえに商売も傾いてしまったジェルヴェーズ。親しいフリしてヴィルジニーがジェルヴェーズを陥れようとする。そして・・・。

4.感想
居酒屋を舞台に多くの客が和気藹々と楽しむ映画、ではなくて、悲しい女の物語。なんとも許し難い映画。不自由な体でも頑張るジェルヴェーズを不誠実な連中が陥れる。ダメ男を愛してしまうジェルヴェーズにも隙があるのですが、誰一人ジェルヴェーズに味方しないのが残念(世間の冷たさ)。こういう映画を観ると「あくどい奴が勝つのが世の中なのかな?」という気がしますが、これは所詮映画。不誠実で悪意を持つクーポー、ランチェ、ヴィルジニーが幸福になれるワケがない。妙な連中に囲まれてすっかり心が折れてしまったジェルヴェーズが気の毒でならない。ジェルヴェーズがヴィルジニーを叩きのめすシーン(勇ましい)、クーポーが屋根から落ちるシーン(なんとなく笑ってしまう)、誕生パーティでジェルヴェーズが歌うシーン、クーポーが錯乱するシーンなどが見せ場の古典的名作。「いいかげんな奴、邪心を持つ者を信用しないようにしましょう」という教訓を語る映画です。

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