「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:『シンドバッド虎の目大冒険』(1977年)のツッコミどころ

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」シンドバッドが「伝説の神殿」に向かうアドベンチャー映画。特殊効果で見せる傑作。しかし、妙なツッコミどころがたくさん。

ストーリー
邪悪な王妃ゼノビアの黒魔術によってヒヒに姿を変えられてしまった王子。元の姿に戻すため、王子の友人であり船乗りのシンドバッドらが「伝説の人物」や「伝説の神殿」を探す旅に出る。

ツッコミどころ
1.偉人
伝説の偉人「メランシアス」。「伝説」なのに意外にアッサリ発見される。娘がいる、というのも何となく妙な感じ(「孤高の人」なのかと思ったら俗っぽい人だった)。

2.実力
メランシアスに会えば王子を元の姿に戻せる、と思ったら、さらに旅をしなければならない、という。役には立ったけど、「伝説の偉人」というほどではなかったメランシアス。

3.島民
カスガルの島でシンドバッドに石を投げつける島民。野蛮な連中だけどメランシアスの娘の指示には従う。野蛮なのか理性があるのかよくわからない連中。

4.
ゼノビアが操る「青銅の牛」は重労働向けの実に便利な道具。船を漕いだり、巨石を動かしたり。しかし、巨石に押し潰されて終了。シンドバッドと戦うのか、と思ったら、「単なる使い捨ての労働力」だった。ゼノビアは潰れた「牛」を見て「もう用はない」といったことを言う(冷酷な奴)。使い捨て牛。

5.ドジ
ゼノビアが体を小さくしてシンドバッドの船に潜入するシーン。メランシアスにアッサリ捕まるゼノビア。ビンに入れられるドジっぷり。メランシアスもやらかす。ゼノビアが持っていた薬をハチに与え、ハチが巨大化。自分が大きくしたハチに襲われるメランシアス。しかもゼノビアに逃げられるドジっぷり。「伝説の偉人」メランシアス。違う意味で「伝説」に。

6.王の資格
一人でシンドバッドらに戦いを挑むゼノビアの息子。しかし、階段から落ちてあっけなく死亡。無謀で、なんとも情けない奴。王になる資格無し。こんなドジ息子を王位に就けようとゴリ押ししたゼノビアは大いに反省すべき。

7.凡ミス
ゼノビアをサッサと始末しないシンドバッド。そのせいで大事な仲間を失う。しかし、最後はハッピーエンドな雰囲気で劇終。犠牲は大きかったと思うが、それでエエのか?

YouTube)「予告編」

コメント
『007 死ぬのは奴らだ』のジェーン・セイモアが出演している面白い映画。特殊効果が売り物。そういうファンタジーな映画に無粋なツッコミなど無用だとは思いますが、納得できないシーンもありますので許される範囲でツッコミ。特に最後。自分のミスで人が死んだりしているのに、ハッピーな雰囲気で終わる。アメリカ映画では「生き残った奴が偉い」という終わり方をする場合がよくありますが、日本人である私とは違う感性のようです。ゼノビアが術をかけるシーンには思わず笑ってしまった。映画を観ている方はいいけど、撮影現場ではどんな感じだったのだろう? ヘンな演技をするシーンでは役者も「我ながら恥ずかしい」と思ったりしないのだろうか?   個人的には気に入っている珍作(良いシーンもちゃんとあります)。面白いところを見つけて楽しむ映画です。 

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