「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:ジム・キャリー特集(1)「アメリカ人のストレス&おバカすぎる二人」

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」世の中に不満だらけの男が死神に呼び出される『ジム・キャリーINハイ・ストラング』、マヌケな二人組が憧れの美女を追いかける『ジム・キャリーはMr.ダマー』を紹介します。

ジム・キャリーINハイ・ストラング』(High Strung)

1.ストーリー
毎日不満だらけの男が死神に呼び出されて・・・。
(1991年公開)

2.キャスト
ティーヴ・オーデカーク(絵本作家)
トーマス・F・ウィルソン(友人)
デニーズ・クロスビー(社長の妻)
ジム・キャリー(死神)

3.注目のシーン
①主役
ジム・キャリーINハイ・ストラング』というタイトル。しかしながら、ジム・キャリーの出番は少ない(主役だと誤解させようとしているかのようなタイトル。昔のVHSビデオの時代にはチョイ役なのにパッケージには大きく顔写真が載っていて、「出番が多いのかな?」とファンに思わせるようなのがよくあった(ような気がする))。スティーヴ・オーデカークという人が演じる絵本作家「セイン」が主役。セインが世の中の「ウザったいこと」に対する不満をカメラ目線でぶちまける映画。

②気に食わないもの
セインは「自分をウンザリさせるもの」に常にイライラして、自分自身にもウンザリ。あらゆるものに文句をつける。そのターゲットは、シリアル、新聞記事、スイカのアイスキャンデー、感じ悪い女、大音量でロックを聴く同じアパートの住人、ペットを飼うことについて、保険のセールスマン、ダイレクトメール、長電話してくるママ、「ハマグリくん」、「ハイテク・コンピュータ・ボイス」、レストランの店員、見せ物小屋、TVドラマ、など。

③キャラ
セインの唯一の友人アル(トーマス・F・ウィルソン)はまじめな男。セインを元気づけようとするが、セインはその慰め方にもイラッとしてしまう。他に、出版社社長の小賢しい妻(デニーズ・クロスビー)、午後8時に現れる死神(ジム・キャリー)。

4.感想
資本主義世界では全てが競争。要らない商品やサービス、自分の意見をゴリ押しするウザい奴、あざとい商法・・・。セインもまた現代人ですが、良識を持っている男。「そんなモン要らん」というモノに日常的にイライラ。普通の人はその「イライラ」に耐えたり、諦めて受け入れたりします。それでいいのか? と語りかけているのがこの映画。商業的すぎる世の中。不要なことに私たちは力を入れすぎているのではないか、という問題提起をしている映画です。そういう点で、コメディなのですが、あまり笑えない部分も。様々なことに文句を付けるセイン。そんなセインに「今夜8時」という謎のメッセージが届きます。8時に何が起こるのか? 普通のアメリカ人が日常生活でどんなことにストレスを感じているのかが表現されている映画。ジム・キャリーの死神ぶり、「1万8千回ルール」にも注目の日本劇場未公開作です。

ティーヴ・オーデカーク:監督や脚本家としても活躍。『ジム・キャリーのエースにおまかせ!』『ナッシング・トゥ・ルーズ』を監督。
トーマス・F・ウィルソン:『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の悪役「ビフ・タネン」役でおなじみ。
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ジム・キャリーはMr.ダマー』(Dumb and Dumber)

1.ストーリー
ヘンな二人組が誘拐事件に巻き込まれる。
(1994年公開)

2.キャスト
ジム・キャリー(二人組)
ジェフ・ダニエルズ(二人組)
ローレン・ホリー(美女)

3.注目のシーン
①主役
とってもマヌケな二人組ロイド(ジム・キャリー)とハリー(ジェフ・ダニエルズ)。何やってもトチるダメな人たち。誘拐事件の身代金が入ったカバンを手に入れ、(事情もわかってないのに)持ち主に届けようとアスペンに向かう。

②悪役
(マヌケな)誘拐グループが悪役。気の毒な人妻メアリー(ローレン・ホリー)。夫が誘拐され、多額の身代金を要求される。そのカネが入ったカバンをロイドとハリーが手に入れて慌てる誘拐グループ。誘拐を計画した黒幕が手下(男女の殺し屋)に二人を追わせる。

③キャラ
ロイド、ハリー、メアリー、誘拐グループらが中心の映画。他にも、カートに乗ったバァさん、レストランの荒くれ男、マヌケな被害に遭う白バイ警官、殺し屋に電話ボックスで殴られる男、理髪師のオッチャン、ハリーに接近する黒人女性、など。

④笑い
ホームラン級にマヌケなロイドとハリー。ハリーの方がちょっとマシなような気もしますが、結局は同レベル。この二人が行く先々で様々な人とトラブルになったりするシーンが笑い。殺し屋二人組の男の方も結構なドジ。胃が悪いのが命取りとなった。

4.感想
コメディ映画にはいろいろありますが、コレは「キャラ」を楽しむ映画。とってもマヌケな二人組ロイドとハリーがわざとらしく次々に「おバカ」なことをやらかす。こういうふざけたキャラが嫌いな人には楽しめないかもしれない作品(個人的には好きじゃないです)。何やってもトチるロイドとハリー。誘拐の身代金が入ったカバンをロイドはメアリーが「紛失した」と勘違い。メアリーに届けるため、ハリーと一緒にアスペンに向かう・・・。その道中で起こるマヌケなハプニング。面白シーンとしては、ハリーの「犬型の車」&ドジ、ロイドがカートに乗ったバァさんに一杯食わされるシーン、レストランで荒くれ男とトラブル(公衆トイレでもモメる)、白バイ警官とビール瓶、ロイドのヘンな妄想、男の殺し屋が電話ボックスで文句を付けてきた男にガラス越しにパンチを叩き込むシーン、バーガー店での出来事、慈善パーティ&貴重な鳥(かわいそう)、メアリーをめぐるロイドとハリーの争い(人妻であることに気付かずにメアリーにホレた二人が不毛な争いをする。互いに出し抜こうとするトンマなシーンが楽しい)、結末、など。最後の最後まで「笑いのシーン」を詰め込んだ作品。ロイドとハリーを追う男女の殺し屋もコミカル。ウザい系キャラが嫌いな人でも「笑いの演出」は楽しめるはず。DVDには未公開シーン(「箱に詰め込まれる誘拐の被害者」など)が収録されています。おバカなノリのコメディが好きな人、肩の力を抜きたい人にオススメの娯楽作です。

作品情報:各種資料より
キャリーとローレン・ホリーはこの共演がキッカケで結婚(8か月後に離婚)
(予告編:YouTubeより)

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