「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:ジム・キャリー特集(4)「恐怖ウソツキ男&ウソで固められた人生」

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」ウソついてばかりの弁護士が息子の願いでウソがつけなくなる『ライアー ライアー』、出生から現在まで「作られた人生」を歩んできた男を描いた『トゥルーマン・ショー』を紹介します。

『ライアー ライアー』(Liar Liar)

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映画チラシ

1.ストーリー
ウソつき弁護士が「息子の願い」でウソがつけなくなってしまい・・・。
(1997年公開)

2.キャスト
ジム・キャリー(弁護士)
モーラ・ティアニー(元妻)
ジェニファー・ティリー(依頼人
ミッチェル・ライアン(理事長)

3.注目のシーン
①主役
口が上手いウソつき弁護士フレッチャー(ジム・キャリー)。テキトーなトークで世の中を渡る男。別れた妻オードリー(モーラ・ティアニー)と息子マックスにも信用されていない。しかし、仕事は得意のウソで絶好調。女上司にも気に入られている。

②転機
約束を守らないパパ(フレッチャー)にウンザリのマックス。誕生パーティで「一日だけでもウソをつかないで」と願う。フレッチャーはウソがつけなくなり、周囲に本音をぶちまける。これまでウソついて仕事をしてきたフレッチャーは法廷で大いに困ったことに・・・。

③キャラ
フレッチャー、オードリー、マックス。そして、本音をぶちまけるフレッチャーに当惑する判事、検事、フレッチャーの依頼人(ジェニファー・ティリー)、フレッチャーが所属する弁護士事務所の理事長(ミッチェル・ライアン)&女上司&ヘンな髪型の女、白バイ警官、町で小銭をせびる男、など。

④笑い
ジム・キャリーの個人芸が爆発する映画。フレッチャーが周囲の人々に本音をぶちまけるシーンが見せ場(巨○の女、白バイ警官などがその犠牲に)。逆に言葉が出なくなるシーン、ジム・キャリー得意の「顔芸」が炸裂するシーンもあります(一人でトイレで大騒ぎするシーン、ほか)。

4.感想
ウソばっかついてきたフレッチャー。「ウソ」は仕事では使える便利なものだけど、家族の信頼を失う「諸刃の刃」。かと言って、いつも本音で勝負するのも問題アリ。そんな「ウソ」をテーマに作られた傑作。取り繕ったウソくさい世の中で、もし思っていることをそのままぶちまけたらどうなるか? 新しい男と暮らすため引っ越すことにしたオードリーとマックス。家族の信頼を裏切ってきたことを後悔して彼らを空港で追いかけるフレッチャー。家族の信頼を取り戻すことができるのか? 「人としての信用が大事」というメッセージが込められた傑作。エンディングロールにはジャッキー・チェン映画ばりの「NGシーン」。DVDには未公開シーン(「犯罪者の弁護をするフレッチャー」)が収録されています。ウソがつけなくなって困るフレッチャーが面白い映画。普段から思っていることをふとしたはずみで言ってしまうのはよくあることです。ヘンなことを考えたりしないようにしたいものです。

モーラ・ティアニー:『ライアー ライアー』『ムースポート』『ER緊急救命室』。
ミッチェル・ライアン:『荒野のストレンジャー』『ダーティハリー2』『パニック・イン・スタジアム』『リーサル・ウェポン』。

(予告編:YouTubeより)

www.youtube.com

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トゥルーマン・ショー(The Truman Show)

1.ストーリー
「作られたウソの人生」を歩む男の私生活が全世界に生中継される。
(1998年公開)

2.キャスト
ジム・キャリー(覗かれる男)
ナターシャ・マケルホーン(昔の恋人)
ローラ・リニー(ニセ妻)
ノア・エメリッヒ(ニセ友人)
エド・ハリス(プロデューサー)

3.注目のシーン
①主役
人工の島に住むトゥルーマンジム・キャリー)。周囲の人たちはみんな親切。妻メリル(ローラ・リニー)は優しく、友人マーロン(ノア・エメリッヒ)はいつも励ましてくれる。そんなある日、死んだハズの父に遭遇。身の回りの不自然な出来事に疑問を持つようになっていく・・・。

②悪役
コメディ映画でありながら非常に深い問題がテーマ。TVで生中継するために作られたトゥルーマン。出生から今日まで全てTV番組「トゥルーマン・ショー」でその私生活(寝ているところや妻との会話なども)が生放送されてきた。5000台の隠しカメラで撮影され、日本でも放送(日本人視聴者の役で『ベスト・キッド2』のユウジ・オクモトが出演)。そんな番組をつくったのはクリストフ(エド・ハリス)というプロデューサー。番組が高視聴率であることを(エラそうに)誇る。この男の指揮で純粋なトゥルーマンが視聴率とスポンサー商品の宣伝のために「でっちあげの人生」を歩まされる。それを喜んで観ている視聴者。番組スタッフや視聴者が醜い人間に見えてくる。

③笑い
一応コメディ映画。全てが台本通りに動く人工の島。ところが自分の人生がおかしいことに気付いたトゥルーマンが予想外の行動に出る。それに番組スタッフが慌てる姿が「笑い」になっています。学生時代の恋人(ナターシャ・マケルホーン)に会うためトゥルーマンが島を出ようとするが次々に妨害工作が行われたりする、など。

4.感想
TV放送のために作られた男の話。これはフィクションですが、この映画に近いようなことは日常的に行われています。隠し撮り、盗聴、芸能人の私生活を覗こうとするマスコミの報道・・・。そういったことを皮肉ったのがこの映画。主人公「トゥルーマン」は産まれてから今日まで私生活を生放送されてきた男。トゥルーマンは自分が覗かれていることを知らない。子供の頃の悲劇、学生時代の恋愛、妻との結婚生活、友人関係、仕事。全てウソ。「妻」を演じるメリルは夫婦の会話の間に「商品の宣伝」をする役割。友人マーロンも同じ。そして、わざとらしい笑顔を振りまく周囲の人々。それらは全てトゥルーマンに「ウソの生活」を信じさせ、スポンサーの商品を宣伝するのが狙い。プライバシーが侵害されていることを訴える深刻な映画。ジム・キャリーが顔芸で笑いを取る楽しいシーンもありますが、内容が内容だけにあまり楽しい映画ではありません。番組に感動してきた(マヌケな)視聴者たちの番組終了時の反応にも注目。「プライバシー」について考えながら鑑賞するのがオススメです。

ナターシャ・マケルホーン:『デビル』『RONIN』でおなじみ。「ワケありの女」を演じるのが上手い(ような気がする)。勝ってもマケルホーン。

(予告編:YouTubeより)

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