「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:『バニシング・ポイント』(1971年:バリー・ニューマン、ディーン・ジャガー)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」車の運び屋が警察に追跡されながら目的地を目指すカーアクション映画。ベトナム戦争、ヒッピー、自由に生きようとする人たちの時代が舞台。

1.ストーリー
車の運び屋が車を運ぶ途中、スピード違反でパトロール警官に追われる。

2.キャスト
バリー・ニューマン(車の運び屋)
クリーヴォン・リトルラジオDJ
ポール・コスロ(警官)
ディーン・ジャガー(蛇獲り老人)

3.注目のシーン
①主役
車を陸路で運ぶ仕事をしているコワルスキー(バリー・ニューマン)。ベトナム戦で負傷し、警官になったが解雇され、その後プロレーサーになった過去がある男。コロラドからサンフランシスコまで「1970年型チャレンジャー」を運転して運ぶ仕事。その途中、白バイ警官から停止を求められるが無視して暴走。走れば走るほど、パトロール警官の追跡は厳しいものに・・・。

②キャラ
コワルスキーの無茶な姿勢に共感する者も。ラジオDJ「スーパー・ソウル」(クリーヴォン・リトル)、砂漠のバイカー、黒人の売人、砂漠で蛇を獲る老人(ディーン・ジャガー)。逆にコワルスキー逮捕に燃える警官(ポール・コスロほか)、コワルスキーとトラブルになる強盗カップル、ほか。

③演出
いかにも「アメリカの70年代」といった雰囲気の映画。「ヒッピー」なんてのが登場。歌を歌ったりして集団で気ままに暮らす人たち。どうやって生計を立てているのか? という気も。

4.感想
ベトナム戦争で崩れたアメリカ」を描いた映画。「繁栄した優雅な国」が戦争で「乾いた国」になってしまったアメリカ。それを象徴するのがヒッピー。自由で気ままな暮らしではあるが、明るい将来は無いような生き方。過去がある「ワケあり男」のコワルスキー。車を運ぶ途中で警官に追跡されて、あちこちをさまよいながら目的地を目指す。彼は仕事を完了させることができるのか? 刹那的な内容の作品で、ツッコミどころも。新車を運ぶ仕事なのに砂漠を無理に走ったりして車がボロボロに。そんな状態の車を届けても意味がない。しかし、そんなことはコワルスキーも承知。ヤケッぱちなコワルスキー。作中に登場する若い女もヤケッぱち。多くのアメリカ人が死んだベトナム戦。「命」や「生きること」の意味が深く追及された時代。コワルスキーを始めとする「人間の心理」に注目の映画です。

ポール・コスロ:「若い男」を演じる役者。『マジェスティック』(1974)ではあのチャールズ・ブロンソンにケンカを売ってしばかれる役だった。『地球最後の男 オメガマン』(1971)ほか。
ディーン・ジャガー:『ブルース・リー 死亡遊戯』(1978)では犯罪組織のハゲボスを演じた。
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