「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:『ザ・シシリアン 復讐の挽歌』(1976年:ハリー・ベアー、ジャック・パランス)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」若手ギャングが危険な大物をカモにして逆に狙われるアクション映画。ユーモラスなシーン&キャラの異色作。人間関係にも注目です。

1.ストーリー
ギャング組織の下っ端が対立組織の大物を怒らせてしまい・・・。

2.キャスト
ハリー・ベアー(若手ギャング)
アル・クライヴァー(若手ギャング)
ヴィットリオ・カプリオーリ(ベテランギャング)
エドマンド・パードム(ボス)
ジャック・パランス(対立組織のボス)

3.注目のシーン
①主役
ギャング組織の下っ端トニー(ハリー・ベアー)。町のちょっとした人気者。しかし、「集金係」という地味な役割に飽き飽きしている。対立組織の大物スカーフェイスジャック・パランス)が振り出した小切手を回収するため、スカーフェイスを騙して1000万リラを手に入れるが、そのことでトニーが所属する組織はヤバいことに。

②悪役
ギャングの世界を描いた映画。登場キャラはギャングあるいはその周辺の者たち。スカーフェイスは過去がある大物で、町をほぼ支配している。トニーが所属する組織のボスはルイジ(エドマンド・パードム)という男。それなりに思慮深く、男気もあるが、スカーフェイスには敵わない。ルイジの右腕ベッペはエラそうな男で、トニーを「ナマイキなガキ」扱いして嫌っている。

③キャラ
スカーフェイスを騙して追われることになったトニー。過去がある若手リック(アル・クライヴァー)、トニーと同様ベッペから嫌われて組織から「お払い箱」になったベテランギャングのヴィンチェンツォ・ナポリ(ヴィットリオ・カプリオーリ)の二人がトニーと行動を共にする。トニーを愛する女クララ(ジゼラ・ハーン)は映画に華を添える存在。

④アクション
銃を使ったアクション、終盤のカースタントがアクション的な見せ場。腕っぷしが強いトニーが格闘するシーンもありますが、パンチの打ち方が微妙。

⑤演出
トニーとナポリが明るいキャラのためあまり悲惨な感じがしないギャング映画ですが、裏切りや暗殺などギャングらしい(?)シーン・演出もあります。

4.感想
『ザ・シシリアン 復讐の挽歌』というタイトル。「復讐」のシーンはありますが、「シシリアン」てのはあんまり関係なかった(?)ような気がする。二つの印象が残る映画。ギャングの怖さ&コミカルな演出。大物スカーフェイス。絶対怒らせてはいけない危険な男。陽気なトニーがそんなスカーフェイスをカモに。そしてトニーの組織は非常にマズい状況に。トニーは追われてさぞかし恐怖に震えているのかと思ったら、さにあらず。逆にやってしまえ、なんて考えたりします。トニーをサポートするのはリックとナポリ。どこか陰があるリック、明るいオッチャンのナポリ。リックは拳銃の名手、ナポリは知恵者。古い屠殺場に隠れてスカーフェイスをおびき出すトニー、リック、ナポリ。どんな結末になるか? 怖いギャングたちを主人公のトニーらが挑発したり、対決するシーンが見せ場の映画。楽しいシーンもありますのでギャング映画がお好きでない方でも楽しめます。

ジャック・パランス:悪役が似合う役者。『シェーン』『デッドフォール』『シティ・スリッカーズ』ほか。
アル・クライヴァー:ホラー映画に出演。『サンゲリア』(1979)ほか。

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