「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:『カッコーの巣の上で』(1975年:ジャック・ニコルソン、ルイーズ・フレッチャー)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」精神障害の疑いのある男が病院で様々なトラブルを起こす社会派映画。個性派俳優たちが患者を演じたアカデミー受賞作品です。

1.ストーリー
ある精神病院に粗暴な男が入院する。

2.キャスト
ジャック・ニコルソン(患者)
クリストファー・ロイド(患者)
ダニー・デヴィート(患者)
スキャットマン・クローザース(夜警) 
ルイーズ・フレッチャー(看護婦長)

3.注目のシーン
①主役
舞台は1963年。事件を起こして刑務所にいたマクマーフィー(ジャック・ニコルソン)がある精神病院に送られる。院長やスタッフは彼の精神に障害があるかどうかを調べようとする。

②病院
患者を監視する院長、看護婦長ラチェッド(ルイーズ・フレッチャー)、黒人のスタッフ、看護士、夜警(スキャットマン・クローザース)ら。ラチェッドは冷徹な女で、マクマーフィーの提案・要求をことごとく却下。それが後に大きな問題を引き起こす。

③患者
個性的な患者たち(大柄なネイティブアメリカン、気が弱い若者ビリー、中年のオジサンら)。普段は大人しいが、感情が高ぶると制御不能になる者も。マクマーフィーが新たに入院してきたことで他の患者の精神に大きな影響が。

④ショック
ネタバレしてはいけないのがこのブログのルール。しかし、触れざるを得ないのが「ロボトミー」というもの。精神障害を治療する脳の外科手術のことだが、この手術を受けるといわゆる「廃人」のような姿になってしまう。非人道的であるため、現在では行われていないらしい。映画の中で動きが緩慢な患者が大勢登場するが、彼らはその犠牲者なのかもしれない。

4.感想
カッコーの巣の上で』というタイトル。鳥類学者がカッコーの研究をする映画、ではなくて、精神病院で起こった出来事を描いた映画。第48回アカデミー賞で「作品賞、監督賞、主演男優賞、主演女優賞、脚色賞」を獲得。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の「ドク」でおなじみの怪優クリストファー・ロイドの映画デビュー作でもあるとか。楽しい映画ではありません(正直なところ、どういうところがそんなに高く評価されたのだろう? という気も)。この映画は何を表現したかったのか? 「マクマーフィー」という個性的な男の行動を見せたかったのか、「病院の冷酷さ」を描きたかったのか?  個性的ではあるが、筋の通ったことを言うマクマーフィーは決して「病人」ではない。むしろ冷酷に患者を管理して危険な扱いをする病院の方がマトモではない、という気がしました。難しいことはよくわかりません。この映画の評価は鑑賞した方におまかせしたいと思います。見所は、他の患者を冷やかすマクマーフィー、患者間の討論会、バスケットやカードで遊ぶシーン、投薬を拒否、勝手に外出してボート遊び&釣り、ワールドシリーズをめぐる多数決、乱闘、パーティと翌朝の悲劇、ラチェッドを襲うマクマーフィーとその後、ほか。オチが悲しい映画。似たようなシーンがある『時計じかけのオレンジ』、ロバート・デ・ニーロレナードの朝』、クリント・イーストウッドミリオンダラー・ベイビー』もオススメです。 

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