「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:『吸血鬼ドラキュラ』(1958年:クリストファー・リー、ピーター・カッシング)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」執念深い吸血鬼が美女を狙う怪奇映画。「教授」と「吸血鬼」が対決するシリーズ第一弾。アップで見るとド迫力のドラキュラに注目です。

1.ストーリー
ある男が吸血鬼を退治するため、司書になりすまして接近するが・・・。

2.キャスト
ピーター・カッシング(教授)
クリストファー・リー(吸血鬼)
マイケル・ガフ(男)
メリッサ・ストリブリング(男の妻)
ジョン・ヴァン・アイゼン(教授の友人)

3.注目のシーン
①吸血鬼
1885年が舞台の映画。ある国に住むドラキュラ伯爵(クリストファー・リー)。その正体は数百年に渡り生き続けている吸血鬼。それを知っているジョナサン・ハーカー(ジョン・ヴァン・アイゼン)はドラキュラを始末するため、司書(図書館で本の管理をする人。ドラキュラの城には図書室がある)になりすまして接近する。

②ミステイク
顔色の悪い女がハーカーに助けを求める。油断したハーカー。その女に噛まれてしまう。

③友人
ハーカーの友人ヴァン・ヘルシングピーター・カッシング)。医者であり、教授でもあるヘルシングは吸血鬼に詳しい。ハーカーの遺志を継いでドラキュラを始末しようとするが、裏をかかれてしまう。

④キャラ
なかなか執念深いドラキュラ。自分の配下の女吸血鬼を始末されたことを逆恨みしてハーカーと関わりがある女たちを狙う。ハーカーの婚約者ルーシー(キャロル・マーシュ)、ルーシーの兄アーサー・ホルムウッド(マイケル・ガフ)、アーサーの妻ミーナ(メリッサ・ストリブリング)、ホルムウッド家の召使いゲルダ(オルガ・ディッキー)とその娘タニア(ジャニーナ・フェイ)らがドラキュラの恐怖と戦う。他に、ドラキュラのことを異常に警戒する(妙に狭い)店の連中、検問所の男(ヘンな奴)など。

4.感想
古典的名作。おなじみ「ドラキュラ」の恐怖を描いた内容。『魔人ドラキュラ』(1931年)のリメイク的な作品であり、内容は新しいものではありませんが、その作品や原作とは違うストーリーになっています。また『魔人~』はモノクロ作品。『吸血鬼ドラキュラ』はカラーで制作され、「血の色」などで生々しい映像になっています。しかしながら、ツッコミどころも。原作や『魔人ドラキュラ』で内容がおなじみであるせいなのか、少し「はしょった」感があります。ジョナサン・ハーカーとは何者なのか? なぜ彼はドラキュラが吸血鬼であることを知っているのか? この作品ではそういった経緯が描かれていません。たぶん、いろいろあってハーカーはドラキュラの正体を知って、戦う決意を固めたのだと思われます。「ドラキュラはコウモリなどに変身できる」という説。どうやらそういうことはないようです。単に腕力があって、背が高いだけのドラキュラ。プロレスラーと大して変わらない。一番面白いのが「日光に弱い」ということ。ラストで日光を浴びてしまうドラキュラ。日の出が近いのにうっかりミス。何百年も生きてきたのに実にドジ。そもそも、何百年も生きてきてそれまでそういうミスをしたことが無かった、ということ自体がスゴイ奇跡。ヘルシングが吸血鬼に妙に詳しいのも謎(本で学んだ? それなら他にも詳しい人がいるはず。また、「吸血鬼の存在」は世間に広く知られているはず)。ドラキュラが狙うのは美女ばかり(召使いのゲルダが狙われることはなかった)。いろいろツッこめる映画ですが、クリストファー・リーの牙むき出し表情のアップはかなりの迫力。ヘルシングも頼もしい存在。見せ場がいっぱいの怪奇映画。「ツッコミどころ」を笑いにしたコメディ『レスリー・ニールセンのドラキュラ』(1995年)もオススメです(DVD化されていないのが残念)。

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