「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:ジョージ・A・ロメロではないゾンビ映画紹介

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」ルチオ・フルチサンゲリア』『サンゲリア2』、人類学者がハイチで「ゾンビ薬」を探す『ゾンビ伝説』を紹介します。

サンゲリア(1979年)

①ストーリー
父を捜す女性が「ゾンビ島」に向かい、恐怖の体験をする。
②感想
「ゾンビ」と言えば「ジョージ・A・ロメロ」。「バンビ」と言えば「ディズニー」。『サンゲリア』はルチオ・フルチという監督のゾンビ映画。この人の映画に出てくるゾンビは「汚い」ことで有名。だからあまり鑑賞をオススメしません。タイトルが『サンゲリア』。「サンガリア」「ゾンゲリア」ではなく『サンゲリア』(区別つきますか?)。ニューヨークに漂流してきたヨット(世界を破滅させるキッカケ)。ヨットの持ち主の娘アン(ティサ・ファロー)は消えた父を捜すため、記者のウエスト(イアン・マカロック)とマトゥール島へ向かう。クルーズを楽しむカップル、ブライアンとスーザンがアンとウエストを乗せてマトゥール島へ。そしてこの島でアンたちは「(死亡したばかりの)新しいゾンビ」「(古~い墓から起きあがる)ばっちいゾンビ」に襲われる・・・。「島での恐怖」がメインの映画。島に向かう途中でも、セクシーなシーンがあったり、「人喰いザメ vs. ゾンビ」の異種格闘技戦があったりする実に個性的な内容。ゾンビ映画では「なぜ死者がよみがえるのか?」ということが曖昧にされがちですが、この映画では「ブードゥーが関係している」と語られます。それにしてもゾンビって、なぜあんなに握力が異常に強いのか。グロテスクな描写(特に「ばっちいゾンビ」とその蛮行)に要注意の作品です。
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サンゲリア2(1988年)

①ストーリー
「恐怖の病菌ウイルス」で人類が滅亡に向かう。
②感想
「ウイルスもの」ゾンビ映画。軍の研究所から盗まれた危険な病菌ウイルス「デス ワン」。軍が感染者の遺体を燃やしたら、焼いた灰が大気中に広がってエラいことに。人間以外にも感染する「デス ワン」。ゾンビ化した鳥が人を襲う。感染を食い止める手段が無いという絶望的なストーリー。コレもまた「ばっちいゾンビ」がいっぱいの残酷映画。個性的な演出もあります。ガソリンスタンドで女性を襲う「寛平ゾンビ」。冷蔵庫から飛び出して襲いかかる「首だけゾンビ」(この映画の「ゾンビ」は「人間の感染者」なため、脳を破壊しなくても倒すことができます(ロメロのゾンビとは違います)。にもかかわらず、首だけでも生存できる、という矛盾。「デス ワン」効果?)。生存者の敵はゾンビだけではなく、軍の「マスク部隊」も。軍が生存者を抹殺して回ります(「感染しているおそれがある人間」は町の外には出さない、というのが軍の方針)。マスク部隊はウイルス予防の装備をしていますが、軍の高官は何も身につけていない。高官は「自分自身も感染しているおそれがある人間」ということに気付かず、「皆殺し」を命令。そういう「人間のおろかさ」も表現されている映画。前作とは内容が全然違いますが、人間・軍隊・ゾンビが互いに争う「絶望的状況」を描いた緊迫感あふれる作品。スリリングな展開が見せ場の傑作ですが、グロな表現(ばっちいゾンビ)には要注意です。
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『ゾンビ伝説』(1988年)

①ストーリー
白人の人類学者が黒人の国ハイチで「人間をゾンビに変える薬」を探す。
②感想
この映画のポイントは「人間をゾンビに変える薬」「ブードゥー教を使う秘密警察」「白人の介入を嫌う黒人国家」。「ブードゥーの恐怖」で人民を支配する秘密警察。「ゾンビ薬」の秘密を知ろうとする者は邪魔な存在。人類学者のデニス・アラン(ビル・プルマン:『インデペンデンス・デイ』ではアメリカ大統領を演じた)は製薬会社から「ハイチで死人が甦った事件」の調査を求められ、「ゾンビ薬」にたどり着く・・・。コレはマジメな映画です。ジョージ・A・ロメロルチオ・フルチの「空想ゾンビ映画」ではなく、「政治支配とゾンビ」というハイレベルなテーマを扱った作品。秘密警察のボス、ペイトロウ(ゼイクス・モカエ)は黒魔術を使う実に恐ろしい男。アランに恐ろしい幻覚を見せたり、人の魂をツボの中に閉じこめて支配したり(「黒魔術」ってそんなこともできるんですか?)。ハイチでは「ゾンビ」とは「社会的に制裁された人間」のこと。支配者にとって邪魔な人間には薬物でゾンビになってもらおう、という考えによる恐怖支配(「ゾンビ薬」とは生き物の毒を使って作ったもので、中身はイマイチよくわからないもの。こんなものを人間に使ったらゾンビにならず、そのまま死んでしまうような気がする)。ゾンビよりも人間の方が怖い映画。ペイトロウが黒魔術を使ってアランと対決するシーン、ハイチの怪しげな雰囲気に注目の作品です。

YouTube)『ゾンビ伝説』

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