「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:『ゾンビ』(1978年:ゲイラン・ロス、ケン・フォリー、デビッド・エンゲ)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」ジョージ・A・ロメロ監督のゾンビシリーズ第二弾。死者が蔓延する世界で四人がスーパーマーケットに立て籠もるホラー映画です。

1.ストーリー
ゾンビが猛威を振るう情勢で、テレビ局に勤務する女性、その恋人、友人のSWAT隊員の四人がスーパーマーケットに避難する。

2.キャスト
ゲイラン・ロス(テレビ局スタッフ)
ケン・フォリー(SWAT隊員)
スコット・H・ライニガー(SWAT隊員)
デビッド・エンゲ(ヘリコプター・パイロット)
トム・サヴィーニ(略奪者)

3.注目のシーン
①謎
「ゾンビの脅威」を描いた『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』。あれから時間が経って状況がさらに悪化。町にはゾンビがいっぱい。それなのにTV局のキャスターは「死人が人を襲っている」事実を信じていない(どうやら自分が被害に遭わないとわからないらしい)。「なぜ死者がよみがえるのか?」について映画の中では説明が無いままストーリーが進む(「ブードゥー教がどうのこうの」という会話のシーンはありますが)。

②四人
テレビ局に勤務する女性フラン(ゲイラン・ロス)。恋人スティーブン(デビッド・エンゲ)。スティーブンの友人であるSWAT隊員ロジャー(スコット・H・ライニガー)、ロジャーに誘われたSWAT隊員ピーター(ケン・フォリー)。この四人でヘリで郊外に脱出。ヘリを操縦できるのはスティーブンのみ。度胸があるロジャー。慎重なピーター。戦うことには不慣れなスティーブン。フランは妊娠中であるため、男たちの行動を見ているしかない。

③スーパーマーケット
四人が避難先に選んだスーパー。何でも手に入る店。日本とは違って銃も入手できる。しかし、売場には大量のゾンビが。店の商品を自由にするには邪魔なゾンビを片づけなければならないが・・・。

④戦い
SWAT隊員が過激派&ゾンビを始末するシーン、ヘリの給油中に現れたゾンビと対決(「頭が妙に長いゾンビ」に注目)、スーパーでのゾンビ&略奪者との戦い。凄惨なシーンの連続。そういうのが嫌いな人は見ない方がいいかも。

⑤珍シーン
名作ながらツッコミどころも。「頭が長いゾンビ」以外にも「僧侶っぽいゾンビ」「アクセサリーをむしり取られるオバハンゾンビ」「太っちょゾンビ」「看護婦ゾンビ」など個性的すぎるゾンビがいっぱい。ゾンビの存在を信じないTVキャスター、周りにゾンビがいっぱいいるのに遊んでいるおバカな略奪者、など。イカレた状況でマトモに行動できない人間の心理を描いたシーンではありますが、映画を観ている方からすると「ツッコミどころ」に見える珍シーンでもあります。

4.感想
モノクロ作品『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』の続編。カラーになって恐怖がアップ。何と言ってもカラーで見るゾンビの気持ち悪さ。今では「ゾンビ映画」など珍しくもありませんが、昔はこういうジャンルは非常にマイナーで観る人も少なかった。公開当時はかなりのショックを映画ファンに与えたと思われます。実際、日本で公開されたものは残酷シーンをカットしたり、映像処理したりしたものだったとか。ゾンビが人を襲うシーンはショッキング。しかしながら、これは単なる恐怖映画ではありません。アドベンチャー的要素&コミカルな演出が入っているため、見やすい映画になっています。敵が迫る恐怖(一口かまれただけでもゾンビになってしまう、という設定)。何でも手に入るスーパーマットで自由に遊ぶ楽しさ。おバカな略奪者の愚かな行為。その一方で、ゾンビを始末して店の物を独占できるようになると緊張感が薄れて倦怠感が生じる、といった気だるいシーンも。「人間の心理」を様々な視点から表現した映画。グロテスクなシーンもありますが、サバイバル・アクション的な要素も入ったオススメの名作です。
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