「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:『嵐が丘』(1939年:ローレンス・オリヴィエ、マール・オベロン)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」ある裕福な一家が浮浪少年を引き取ったことで没落していく映画。人間関係(侮辱、恨み)、不思議な現象、上流階級の人たちに注目です。

1.ストーリー
ある裕福な一家の主人が薄汚れた少年を引き取り・・・。

2.キャスト
マール・オベロン(お嬢様)
ローレンス・オリヴィエ(陰気な男)
ヒュー・ウイリアムズ(跡継ぎ)
デヴィッド・ニーヴン(富豪)
フローラ・ロブソン(召使い)

3.注目のシーン
①主役
100年以上前に立てられた「嵐が丘」という屋敷が舞台の映画。その屋敷の主人は陰気なヒースクリフローレンス・オリヴィエ)。道に迷った小作人が一晩の宿をヒースクリフに求めて泊めてもらえることになったが、「女の声」に驚く。屋敷の召使いエレン(フローラ・ロブソン)がその声について語る。    

②40年前
明るい「嵐が丘」の住人たち。ヒンドリーとキャシーの兄妹は仲良し。そこへ彼らの父がみすぼらしい少年ヒースクリフを連れて帰宅。何と「引き取って一緒に暮らす」と言う。ヒンドリーはあからさまに嫌悪感を示すが、キャシーはヒースクリフと仲良くなっていく。

③転換
嵐が丘」の主人(兄妹の父)が急病で急逝。新しい主人となったヒンドリー(ヒュー・ウイリアムズ)はヒースクリフを侮辱し、命令する。家の中がどんどん暗くなっていくが、キャシー(マール・オベロン)はヒースクリフを愛する。

④決裂
上流階級の仲間入りを果たす願望を持つキャシー。ヒースクリフと共に金持ちのパーティーを覗いていたが、負傷。それがキッカケでキャシーは富豪のエドガー・リントン(デヴィッド・ニーヴン)と親しくなり、結婚を申し込まれる。    

⑤復讐
ヒンドリーに侮辱され、キャシーに裏切られたヒースクリフは雨の中、「嵐が丘」を飛び出す。しばらくして裕福になったヒースクリフが再び町に。狙いはヒンドリー&キャシー兄妹への復讐・・・。

4.感想
内向的な少年の恨みが幸福な家庭を台無しにする実に妙な映画。ヒンドリー&キャシー兄妹のオヤジが余計なことさえしなければ・・・といった感じ。薄汚れた少年ヒースクリフ(態度もよろしくない)。何者かわからないヒースクリフを屋敷に連れ帰って養子のように育てることにしたオヤジ。「幸福を分かち合うことの大切さ」を子供たち(ヒンドリー&キャシー)に教えたい、というのがその理由。なかなか変わり者のオヤジ。優しい慈善家なのはわかるが、よく知らない少年をいきなり連れて帰るとは。当然、長男ヒンドリーは面白くない。自分の部屋まで盗られてしまい、常にイライラ。明るかった「嵐が丘」が陰気な家に。キャシーはヒースクリフを愛するが、同時に「上流階級への憧れ」が。兄妹に侮辱されたと恨むヒースクリフはどんな復讐をするつもりなのか? ストーリーにツッコミどころがある映画。しかしながら、この映画はそういうことではなく、「人間関係によって人間は変化する」といったことを描きたいのだと思われます。この「ヒースクリフ」とかいう奴。暗くて恨む性格。邪心を持った陰気な奴が明るい一家を破滅させる映画。怪談話も加わった個性的な内容。「邪悪な奴には要注意」という教訓を伝える映画です。

デヴィッド・ニーヴン:珍作『007/カジノロワイヤル』(1967年)でジェームズ・ボンドを演じた。ピーター・セラーズピンクの豹』(1963年)もオススメ。

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