「鉄板映画:人気スター映画のブログ」元「お嬢様」が妹夫婦を訪ねる映画。精神的に不安定な女。次第に妹夫婦やその友人とトラブルを起こすようになっていく・・・。
1.ストーリー
かつて裕福な暮らしをしていた女が妹夫婦を訪ねるが・・・。
2.キャスト
ヴィヴィアン・リー(女)
マーロン・ブランド(義弟)
キム・ハンター(妹)
カール・マルデン(義弟の友人)
ペグ・ヒリアス(二階に住む女)
3.注目のシーン
①主役
中年の女教師ブランチ(ヴィヴィアン・リー)。「欲望」という名の路面電車に乗って妹夫婦が住むニューオリンズを訪ねる。
②ワケあり
かつて「お嬢様」だったブランチと妹ステラ(キム・ハンター)。一族自慢の農園「ベル・リーブ」も失い、すっかり没落。そのせいかブランチは何かと不安な表情を見せたり、突然キレて人を非難したり。若くして実家から逃げたステラはたくましい女で、そんなブランチを困惑しながらサポート。
③DV男
ステラの夫スタンリー(マーロン・ブランド)はポーランド系アメリカ人労働者。元軍人でもあり、滅法気が荒い。妊娠中のステラを殴ったり、物に当たって壊したり。ブランチに関する「悪いウワサ」を聞いたスタンリーはブランチをネチネチと口撃。
④愛
ブランチの悲しい過去を知って、彼女を愛するミッチ(カール・マルデン)。しかし、「悪いウワサ」に動揺する。そして・・・。
4.感想
『風と共に去りぬ』でおなじみのヴィヴィアン・リー。「美人女優」ですが、普通とは違う「ヤバイ女」を演じることが多いような気がする。リー演じる「ブランチ」という女性に注目の映画。元々は「お嬢様」のブランチ。しかし、一族の者は「放蕩者」だったらしく、病や貧困で壊滅状態。残ったのは自分と妹ステラのみ。教師のブランチ。「休暇を取って(妹を)訪ねてきた」と言うが、それは後にウソと判明。次から次へとブランチのウソが明らかに。そして妹夫婦、ミッチとの間に深刻なトラブルが。その結末は? 「勝ち組」の没落を描いた奇妙な異色作。結局この映画は何を伝えたいのだろう? 賢くなければ生きていけない、ということでしょうか? ブランチは苦労を押しつけられたような人生。スタンリーは「貧しい」ということがコンプレックスの暴力DV男(最悪)。ミッチは余命幾ばくもない母を看病する毎日。ストレスが強く、トラブル必至の人間関係。たくましいのがステラ、妹夫婦の二階に住む女ユーニス(ペグ・ヒリアス)。男たちがだらしなく、ブランチの生き様が実に悲しい映画。公開当時は「内容が衝撃的」ということでセンセーションを巻き起こしたとか(ただし、古い時代の作品のため現代映画のような過激な表現はナシ)。ラストシーンでブランチを迎えに来た二人組にも注目です。
キム・ハンター:『猿の惑星』シリーズでは特殊メイクでチンパンジーを演じた。
カール・マルデン:『シンシナティ・キッド』(1965年)でスティーブ・マックイーンと共演。
(YouTube)
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