「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:『地上より永遠に』(1953年:モンゴメリー・クリフト、バート・ランカスター)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」第二次大戦中のハワイでラッパ兵がライフル部隊に転属される戦争映画。男女のスレ違い、兵隊の暮らし、悲劇に注目です。

1.ストーリー
第二次大戦中のハワイ。ラッパ兵がライフル部隊に転属され、ボクシングの試合に出ることを求められるが・・・。

2.キャスト
モンゴメリー・クリフト(兵)
バート・ランカスター曹長
デボラ・カー(大尉の妻)
フランク・シナトラ(兵)
アーネスト・ボーグナイン(営倉長)

3.注目のシーン
①主役
地上より永遠に』は「ここよりとわに」と読む映画。第二次大戦時代が舞台。ラッパ兵のプルーイット(モンゴメリー・クリフト)。転属先でボクシングの試合に出場することを求められるが、過去に相手を失明させてしまったことがあるためそれを断る。それを許さない上官たちは陰湿な手段でプルーイットを追い詰める。

②悪役
「誇り高きアメリカ兵」にもかかわらず、イジけた嫌がらせをプルーイットにする連中。挑発的なのは他にも。営倉長のジャドソン(アーネスト・ボーグナイン)。一言多いタイプで、つまらんことでプルーイット、アンジェロ・マジオ(フランク・シナトラ)とトラブル。「営倉入り」になったアンジェロに激しい暴行(暴行するシーンは無し)。

③キャラ
人間関係がテーマの映画。ホームズ大尉(フィリップ・オーバー)と妻カレン(デボラ・カー)はホームズの浮気により冷え切った関係。そんなカレンに曹長のミルトン・ウォーデン(バート・ランカスター)は引き寄せられていく。孤独なプルーイットはクラブの女ロリーン(ドナ・リード)を愛す。しかし、それぞれのカップルには立場、考え方に違いがあるため、スレ違いが発生。    

④アクション
プルーイットと軍曹の素手での殴り合い、日本軍のハワイ奇襲。酒場でジャドソンがイスで殴られるシーンにも注目。

4.感想
非常に変わった映画。兵士が訓練を受けて戦場に向かう悲しい話なのかと思ったら・・・。不倫、ボクシングの試合に出るかどうか、といった内容。「ハワイ」という開放的な場所が原因なのか、どこかたるんでいるアメリカ兵たち。大尉は女遊び。その妻は死産の経験から夫を軽蔑し離婚を求めるが、夫は立場があるため、それを拒否。夫の部下である曹長と恋仲に(不倫)。その曹長も出世を嫌がる頼りなさ。プルーイットは「ボクシングの試合に出る、出ない」で上官から嫌がらせされて悩む妙な役どころ。アメリカ兵同士でもヘンな差別が。イタリア系のアンジェロが痛めつけられてしまう。プルーイットはクラブの女を愛するが、「兵隊なんかとは結婚しない」と突き放されてしまう(悲しい)。不倫だの、アメリカ兵同士の妙な争いだのが続く中、日本軍のハワイ奇襲。その混乱で浮き足だったアメリカ兵が「不審者」を銃撃。一体この映画は何を描きたいのだろう? だらしないハワイのアメリカ兵。「日本軍の奇襲」はそのことと関係があったのだろうか?

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