「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:『イヴの総て』(1950年:アン・バクスター、ベティ・デイヴィス)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」ある女優の熱心なファンが次第にのし上がっていく映画。ある目的のために女優に接近する女。人間関係、人間の邪心に注目です。

1.ストーリー
ある有名舞台女優の控え室を熱心な女性ファンが訪れて・・・。

2.キャスト
アン・バクスター(ファン)
ベティ・デイヴィス(女優)
ゲイリー・メリル(演出家)
セレステ・ホルム(脚本家の妻)
ジョージ・サンダース(新聞記者)

3.注目のシーン
①キャラ1
有名舞台女優のマーゴ(ベティ・デイヴィス)。彼女には熱心なファンが。毎日劇場に現れ、観劇するイヴ・ハリントン(アン・バクスター)。脚本家の妻カレン(セレステ・ホルム)がそんなイヴに声を掛け、マーゴの控え室に案内。イヴの身の上話を聞いて同情したマーゴはイヴをアシスタントとして雇うことに。    

②キャラ2
人間関係を描いた映画。マーゴの恋人ビル(ゲイリー・メリル)は若く、32歳。40歳になったマーゴはしきりに自身の年齢を気にする。マーゴの舞台を担当する脚本家ロイド・リチャーズ(ヒュー・マーロウ)。妻カレンと共にマーゴをバックアップするが、イヴにも関心を寄せる。舞台評論家のドゥイット(ジョージ・サンダース)はあまり世間の評判がよろしくない男。舞台の製作者マックス・フェビアン(グレゴリー・ラトフ)は明るいおじさん。他に、見た目はいいが演技はサッパリの新人女優カズウェル(マリリン・モンロー)など。

③邪心
実は野心家のイヴ。マーゴに接近した目的は女優になること。始めはしおらしい態度だったが、次第に本性むき出しに。マーゴの代役として舞台に立ち、高評価。マーゴのポジションを乗っ取ろうとし、さらに女優としての地位を固めるため、ロイドをカレンから略奪しようとしたり、新聞記者と組んだりする。そして・・・。

4.感想
なかなか恐ろしい映画。気の毒な女性ファン。しかし、それは「偽りの姿」だった。目的のためなら何でもアリの女イヴ。「清純派キャラ」が「厚化粧でド厚かましいキャラ」に変身していく姿は引くほどヤバイ。無理して若作りするマーゴに隙があったのも事実。しかし、それにつけ込むとはイヴは実に邪悪な女だ。ラストもまた衝撃的(イヴに似たようなタイプの女がイヴに接近)。この映画から何を学べば良いのだろう? 他人にヘタに親切にすると「庇を貸して母屋を取られる」ということでしょうか? 悲しい世の中。そうまでして地位を得たいのか? 得たいんでしょうね。「図々しい奴には要注意」という警告を感じる映画。しかし、人間は正直なもの。「嫌な奴」だとバレてしまえば、周囲から総スカン。「誠実に生きるのが一番の近道」ということを教えてくれる映画です。

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