「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:『恐怖の報酬』(1953年:イヴ・モンタン、ヴェラ・クルーゾー、シャルル・ヴァネル)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」油田の火災を鎮火させるため4人の男がニトログリセリンを火災現場に運ぼうとするスリリングな映画。その道中、オチに注目です。

1.ストーリー
南米ベネズエラで生活苦にあえぐ男たちが危険な仕事を引き受けるが・・・。

2.キャスト
イヴ・モンタン(男)
ヴェラ・クルーゾー(酒場の女)
フォルコ・ルリ(男)
ペーター・ファン・アイク(男)
シャルル・ヴァネル(男)

3.注目のシーン
①主役
フランスからにベネズエラに流れてきたマリオ(イヴ・モンタン)。職もカネもないが、酒場の女リンダ(ヴェラ・クルーゾー)に愛されている。

②事故
油田で火災事故発生。社長のオブライエン(ウィリアム・タッブス)は火災をニトログリセリンを使って鎮火させることに決定。部外者を雇って、二台のトラックでニトロを運ばせようとする。

③キャラ
二組でニトロを運ぶ映画。マリオと組むのは何かをやらかして逃亡中のジョー(シャルル・ヴァネル)。マリオと同じフランス出身。もう一組はルイジ(フォルコ・ルリ)とビンバ(ペーター・ファン・アイク)。ルイジはマリオと親しい友人。ビンバはナチスの迫害に遭った過去があり、度胸がある。

④道中
ニトロを積んで二組が火災現場に向かう。ちょっとでも揺れたら爆発する緊迫感の中、様々なトラブル。車両トラブル、狭い道、デカい岩が道路を占領、ケンカ、原油の沼、ケガ。二組は現場にたどり着けるのか?

4.感想
絶望的な状況を描いた映画。海外に行けばチャンスがあると思ったのか、ヨーロッパ人がベネズエラで苦労。シケた町で仕事がない日々を送り、死を選ぶ者も。マリオ、ジョー、ルイジ、ビンバが協力したり、非難したりしながらニトロを運んで道を進む。その結末は? ネタバレしてはいけないためあまり内容を詳しく書けません。外国でウンザリするような暮らしを強いられ、そこから脱出しようとする男たち。ハンフリー・ボガートの『脱出』(1944年)と似たようなストーリー・状況に「ニトロを運ぶ緊張感」をプラスした名作。しかしながら、個人的にはこの映画は「コメディ」に見えました。そもそもニトロでどうやって火災を鎮火させるというのか? 余計被害が拡大しそうな気がする。ただでさえ危険なニトロをトラックに満載して運ぶのもムチャすぎる話。なぜ石油会社が道中の安全確認を先にしなかったのか? そのため、狭い道で死にかけたり、デカい岩に進行を阻まれたり。次から次へとトラブルが起こる様はまるで『裸の銃を持つ男』(1988年)っぽい雰囲気も。主役のマリオ。コイツもなかなかの奴。強引にトラックを走らせ、相棒のジョーを酷い目に。ツッコミどころがいっぱいのフランス映画。オチも思わず笑ってしまうようなものでした。

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