「鉄板映画:人気スター映画のブログ」

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鉄板映画:『夜の大捜査線』(1967年:シドニー・ポワティエ、ロッド・スタイガー)

「鉄板映画:人気スター映画のブログ」南部の町でビジネスマンが殺され、偶然町にいた北部の黒人刑事が事件捜査に協力する映画。人種差別、人間関係、事件の真相に注目です。

1.ストーリー
南部の町で起こった殺人事件の捜査に北部の黒人刑事が協力することになったが・・・。

2.キャスト
シドニー・ポワチエ(刑事)
ロッド・スタイガー(警察署長)
ウォーレン・オーツ(巡査)
リー・グラント(未亡人)
ラリー・ゲイツ(町の有力者)

3.注目のシーン
①主役
南部のある町が舞台(具体的な地名は出てきません)。そこは白人が中心の町で、黒人は町の有力者エンディコット(ラリー・ゲイツ)が営む綿花農場で働いている。その町で工場を建設する予定の実業家コルバートが遺体となって発見される。たまたま駅で次の列車を待っていた黒人バージル・ティッブス(シドニー・ポワティエ)が白人巡査サム・ウッドウォーレン・オーツ)によって「容疑者」として署に連行される。

②キャラ
犯人の正体、事件の真相が見せ場の映画。未亡人となってしまったコルバート夫人(リー・グラント)。事件のショックもあって黒人バージルを避ける態度。しかし、バージルフィラデルフィアでは優秀な殺人課刑事であることを知って事件捜査をバージルに求める。そんなコルバート夫人に困惑する警察署長ギレスピー(ロッド・スタイガー)。市長(ウィリアム・シャラート)の命令によりギレスピーはバージルと事件捜査。エンディコットを二人で訪ねたり、事件当夜を振り返ってみたり。

③人種差別
ことあるごとに差別されてウンザリのバージル。町を出ていこうとするが、途中で投げ出すことができない性格。白人たちに追われたりしながらも事件の真相を追う。ギレスピーはバージルの優秀さを認めながらも白人である自分と黒人バージルが「人として同等」であることを受け入れることができない。

4.感想
「黒人スターのパイオニアシドニー・ポワティエの名作。「南部の町の黒人差別」と「南部の町の閉鎖的かつ保守的な空気が起こした事件」を描いた内容。南部ではやはり白人は黒人を自分と同じ人間とは思っていない(当時)。署長のギレスピーがバージルを「黒いの」と呼んだりする(ヒドい。日本語字幕では「黒いの」ですが、英語では「Black boy」。黒人を格下に見る表現。日本語の方が何かキツい感じ)。しかしながら、実に優秀なバージル。田舎警官では対応できない問題に専門的知識をもって対応。ギレスピーは次第にバージルを受け入れていく。そして・・・。ラストシーンが素晴らしい映画。人を「肌の色」ではなく、「能力やたくましさ」で評価すべきというメッセージが伝わってきます。バージルが様々な差別に耐えるシーン、周囲の白い目にも負けず誠実に仕事するシーン、襲われて危機になるシーンが見せ場。ただ、事件の真相はちょっとショボい(「南部の独特の雰囲気(閉鎖的)」を表現するためそういう内容になったのだと思われます)。警察署長ギレスピー、町の有力者エンディコット、コルバート夫人のバージルに対する態度に特に注目です。

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